下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

2011-11-13から1日間の記事一覧

青年団「サンパウロ市民」@吉祥寺シアター(新作)

1939年11月、ブラジル・サンパウロ。移民開始から三十年を経て、成功者も登場し始めた日系移民。その代表格である寺崎家は、サンパウロで文房具店を営んでいる。欧州での大戦勃発による、日本人学校の閉鎖など、遠い戦争の影響はないわけではないが、それで…

青年団「ソウル市民1939・恋愛二重奏」@吉祥寺シアター

1939年11月、ソウル。日中戦争からすでに二年が経過し、日本国自体は、長期にわたる戦争状態という泥沼にのめり込んでいた。一方、30年代中盤から始まった好景気、軍需景気の影響を受け、満州への中継点としての役割を担う京城は、虚構の繁栄を謳歌する。国…

青年団「ソウル市民 昭和望郷編」@吉祥寺シアター(2006年初演・上演時間110分)

1929年10月24日、ソウル。篠崎文房具店にも大衆消費社会の波が押し寄せ、新しい経営感覚が求められていた。この家の長女に求婚したアメリカ帰りの新進企業家。精神を病んで、入退院を繰り返している長男。エリートとして総督府に勤めながらも植民地支配への…