下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

 仕事の後、旭区の大阪芸術創造館にて、いいむろなおきマイムソロ「オボロゲナキオク」(8時〜)を観劇。
 終演後、偶然、創造館で稽古をしていた遊気舎の魔神ハンターミツルギと会ってエジンバラ演劇祭行きで見られなかったトリオ天満宮Xがどうだったのかとか次回作の構想などいろいろな話を聞く。それも有益ではあったのだが、情報として面白かったのは元遊気舎のプリンスジャミーアリババの消息を聞いたことである。アリババはなんと河内音頭の師匠に入門して音頭とりになっているというのだ。たぶん、そのことが分かっても面白いのは極々一部の人に限られるし、ほとんどの人は「だからどうやねん」の世界であるとは思うが、アリババの持ちネタ(とはいえ故林広志のイベントの映像でしか見たことがない)ラップ漫談を一度でも見たことのある人は私の目が点の気持ちが分かってくれるであろう。アリババのことはだれも知らないかもしれないが、いまや日本の笑いの世界ではかなり有名な存在である故林広志と後藤ひろひとの2人が「こいつはある意味天才かもしれない」と評価しながら、ついに使いようがなかった(笑い)という希有な存在なわけです。
 イアン・ランキン「Strip Jack」を167㌻まで読了(全部で279㌻)。エジンバラを舞台にしたリーバス警部シリーズの第4長編。日本では第7長編の「Let It Bleed」以降は全部翻訳されているが、それ以前の長編には翻訳はなく、原書で読んでいるところで、未読のシリーズ長編は本書とこの次に書かれた「The Black Book」の2冊のみとなった。
 パリ日本文化会館のサイト(http://www.mcjp.asso.fr/cadrgen.html)にヤザキタケシの率いるアローダンスコミュニケーションの公演「Blue Time/Space X」の予定が紹介されていた。
Danse contemporaine
Takeshi Yazaki / Compagnie Arrow Dance Communication - "Blue Time", "Space X"
Du jeudi 27 au samedi 29 novembre à 20h30

Grande salle (niveau -3)
Tarif 12€ / Tarif réduit 9€ / Tarif membre MCJP 7€
Réservation ouverte à partir du 28 octobre au 01 44 37 95 95 du mardi au samedi de 12h30 à 18h30
Coorganisation Centre national de la danse, MCJP/Fondation du Japon
Photos © Seiichi Hattori, © Naoko Tamura
 この作品はパリ国立ダンスセンターとの共同製作で、センターとの共同製作は日本人の振付家では初のことだという。ヤザキは関西を代表するダンサー・振付家ではあるが、これまで関東での公演はバニョレ横浜プラットホームに1回、「踊りに行くぜ!!」でソロダンスを披露した程度。もう少し東京でも注目されていい存在だと思うのだが。サイトを読んでいたら、むしょうにパリに行きたくなってきてしまって、2泊3日ぐらいなら大丈夫かとスケジュールを調整しはじめる自分がいて恐かった(笑い)。かなり本気度は高い。7割程度だろうか。