下北沢通信

中西理の下北沢通信

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 『映像の中の芸術家たち -Artists in the Films-』(キリンプラザ大阪)で束芋「oimo」(監督岸本康)を見る。
 束芋の最近の活動を紹介するアートドキュメンタリー。束芋はまとまった作品は昨年キリンプラザで見た展覧会が初めてなので過去の作品(インスタレーション)をこういう形で大画面で見られるというのは貴重な機会であった。登場する作品では横浜トリエンナーレの電車の車内の映像をインスタレーション的に見せたものが面白く、生で見たかったなと思わされるところがあった。
 トークセッション:束芋×岸本康×ヤノベケンジ
 ヤノベケンジが対談に入っているのはなぜなんだろうと不思議に思っていたのだが、今回のこの『映像の中の芸術家たち -Artists in the Films-』自体が全体としてヤノベケンジの企画で、トークには司会として入っているんだということがこのトークセッションを見て初めて分かった。時間的な問題もあり、今回は司会に徹しているようなのでヤノベが束芋とあまり自分を出してからむわけじゃないというのがトークとしては物足りなくてちょっと残念。映像についても今回は入門編のようなところがあると岸本も説明していたが、トークもドキュメンタリーもやや表層的なところがあり、アーティストの束芋を理解するにはいい企画ではあったが本当はこの次が見たいという感じだろうか。