下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

趣向「三月十一日の夜のはなし/わたしのお父さん」@横浜STスポット


脚本 オノマリコ
演出 オノマリコ
出演 斉藤まりえ, 浅見臣樹.小田さやか.戸谷絵里
「三月十一日の夜のはなし」
(一人芝居 出演:斉藤まりえ)
あの夜はいい夜だった。震災の夜。女は中野の店にいた。
常連さんと一緒に、飲んで歌って騒いでいた。
妹からのメール。夫からの電話。パソコン越しに見る人々の善意。
あの夜はやさしい夜だった。女は語る。2011年3月11日。夜のできごと。

「わたしのお父さん」
(三人芝居 出演:浅見臣樹、小田さやか、戸谷絵里 2010年上演「Skyburial」を改題)
父さんが死んだ。チベットで鳥に食べられた。
どうしてチベットになんて行ったんだろう。父さんは死ぬことがわかってた。
めったに家にいなかった父さん。
お母さんと仲が悪かった父さん。
酔っぱらって、弟に怒鳴られてた父さん。
わたしを愛してなかったかもしれない父さん。
いまいち「家族」になれなかったね。そんなわたしたち、家族の話。