下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

オフィスコットーネアナザー公演「リボルバー」@APOCシアター

オフィスコットーネアナザー公演 第7弾「リボルバー

作:大竹野正典
演出:伊東由美子(劇団離風霊船)
プロデューサー:綿貫凜

2016年11月18日(金)〜23日(祝)
APOCシアター
CAST 辻井彰太 三田村周三 友寄有司 内藤聖羽 橋本直樹 宮山知衣 田村往子
今泉惠美子 池田朋子 伊東由美子
※トリプルキャストのお知らせ
宮島 健(11/18.19のみ)中野匡人(11/20.21のみ) 中山朋文(11/22.23のみ)
STAFF
照明:上川真由美
音響:樋口亜弓
劇中歌:大野慎矢

 関西に拠点を置き活動した劇作家、大竹野正典*1(2009年に死去)の戯曲を連続しているオフィスコットーネ(プロデューサー:綿貫凜)が今回は劇団離風霊船の伊藤由美子を演出に迎え、「リボルバー」を上演した。まだ「犬の事ム所」時代の1992年2月に森之宮プラネットホールで上演されたコメディー作品でヤクザが紛失したリボルバー(拳銃)を偶然手にした小心者の男たちの情けなくもおかしな物語。
 オフィスコットーネはすでに亡くなっている大竹野正典を準座付き作家のように扱いこれまでその代表作品を連続上演した。大竹野の本領は現実に起こった事件に題材をとり、それを引き起こした人間の心の闇に迫るような筆致でえぐり出していくという作風で、永山則夫事件の「サヨナフ」、連続保険金殺人の「海のホタル」、深川通り魔事件の「密会」とオフィスコットーネがこれまで上演した作品もそうした作風のものが中心だったが、この「リボルバー」には不条理めいた奇妙な味もあって面白かった。私も初演は見ていたが、内容を失念していたほど普段の重厚さとは全然異なる作風だが、いまもう一度見てみるとこの作品にはこの作品の味わいがあり、大竹野の作風の意外な間口の広さを再認識させられた。

*1: 大竹野正典氏の早すぎる死を悼む http://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/00000602