下北沢通信

中西理の下北沢通信

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青年団若手自主企画 伊藤企画「きゃんと、すたんどみー、なう。」@小竹向原・アトリエ春風舎

青年団若手自主企画 伊藤企画「きゃんと、すたんどみー、なう。」@小竹向原・アトリエ春風舎

作・演出:伊藤毅


2017年。関東圏郊外。三人姉妹が住む一軒家。長女は、知的障がい者である。
親はもうなく、主に三女が家を仕切っている。次女が結婚し、夫と建てた新居への引っ越し日。引っ越し業者とともに作業をする姉妹たち。
そこに、長女と結婚したいという男が現れる。

出演

木崎友紀子 村井まどか 緑川史絵 由かほる 尾﨑宇内 中藤 奨 新田佑梨(以上、青年団
海老根理(ガレキの太鼓) 工藤さや(カムヰヤッセン) 赤刎千久子(青年団リンク ホエイ) 岡野康弘(Mrs.fictions)

スタッフ

照明:井坂 浩
音響:泉田雄太
衣装:正金 彩
舞台監督:伊藤 毅
宣伝美術:内田 圭
絵・制作:赤刎千久子


青年団の俳優である伊藤毅によるプロデュースユニットが伊藤企画。青年団の若手ユニットには演出部所属の作家、演出家のものが多いが伊藤は俳優部の所属でかつてこの形態をとって独立した前例に松井周がおり、いろんな形態が許容されているのが青年団のよいところだと思っている。
群像会話劇かつ現代口語演劇。平田門下の青年団は才能溢れる劇作家、演出家の宝庫だが、実は平田に似たスタイルの作家は現在は珍しい。そういうなかでは伊藤は平田の手法を一番巧妙に消化しながらも、知的障害者を抱える家族の問題など平田があまり手を出さない類の主題への挑戦を試みている。