下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

東京デスロック「再生」@横浜STSPOT

東京デスロック「再生」@横浜STSPOT

作・演出:多田淳之介
出演:夏目慎也 間野律子 伊東歌織 李そじん 原田つむぎ 松�啗義邦 海津 忠(青年団

30分の物語×3回、演劇上演の常識を覆した問題作。繰り返す物語、繰り返す身体により、繰り返せない時間、繰り返せない生命を描く。
2011年には『再/生』として完全再構成されたが、今回は初演バージョンを元に2017年版としてリメイク。
生きること、そして死ぬこと、その中で紡がれる幸せを描く。

ー2006年初演。2011年『再/生』ツアーにて現地同時上演作品として、多田淳之介+フランケンズ版(横浜)、KAIKA 劇団 会華*開可版(京都)、渡辺源四郎商店版(青森)を国内上演、第12言語演劇スタジオとの共作で日韓版をソウルにて上演。2015年には快快(FAIFAI)が岩井秀人氏(ハイバイ)演出にて上演。

 東京デスロックは「ARE YOU HAPPY ???〜幸せ占う3本立て〜」と題して2006年に上演した「3人いる!」「再生」の再演とベケット「幸せの日々」の新訳版上演の3本立て公演を行った。2010年代になり台頭してきた現代演劇の新しい流れをポストゼロ年代演劇と名付けているが、平田オリザらの築いた現代口語演劇の流れ(ゼロ年代演劇)を切断し、新たな流れを作りだしたのがチェルフィッチュ岡田利規)「三月の5日間」(2004年)、そして前者ほどセンセーショナルなものではなかったがこうした流れをより確実にしたのが東京デスロック(多田淳之介)「3人いる!」「再生」だったのではないかと考えている。
「再生」は表題通りに同じストーリーが舞台上で3回繰り返される。この「再生」ではかろうじて物語の設定として、初演当時話題になっていたネットによる集団自殺という題材があって、いろんなところから集まってきた人々が大量の薬物を摂取し、鍋を食べて、踊り狂った挙句に次々と倒れていってしまう。ところがこの舞台で重要なのはそういう表面上の筋立てだけではなく、かなり激しい動きをともなうそれが3度繰り返させることで、それが繰り返されるうちに俳優の身体そのものが疲弊してきて、それを舞台上で生のものとして見せることで、舞台上での「死」と「疲弊」が二重写しになってくるという仕掛けがある。
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