下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

妖精大図鑑 『Ëncöünt!』@横浜STSPOT

妖精大図鑑 『Ëncöünt!』@横浜STSPOT

2018年7月26日(木)-7月31日(火)

夏休みのおばあちゃんちは
全国共通、同じ匂い
ここからなら、どんな冒険にも出かけられる。
ような気がする。

リンゴーン

お隣から訪ねて来たのは
ある夏の日の冒険。

妖精大図鑑による
ダンス、コント、アニメ、その他諸々の部屋を通過する70分。

脚本:飯塚うなぎ
演出・振付:永野百合子

  • TIME TABLE-

全10回公演
上演時間 約70分

7月26日(木) 20:00☆近藤良平×小野晋
7月27日(金) 14:00/ 20:00☆柴幸男(ままごと)×徳永京子
7月28日(土) 14:00/ 19:00
7月29日(日) 14:00/ 19:00☆野村辰寿×姫田真武
7月30日(月) 14:00/ 20:00
7月31日(火) 14:00
☆アフタートークイベント開催
(その他詳細はこちら)

  • CAST-

飯塚うなぎ 嶋野幸香 永野百合子(以上、妖精大図鑑)
安部 萌 加藤巧巳(アイリンク株式会社) 金田侑生(劇団HYP39Div.)
小林菜々 住玲衣奈 平山犬(天ぷら銀河)

  • STAFF-

アニメーション:田中涼子(ゆうめい) 宮本瑛未 若林萌

照明:平曜
音響:鈴木はじめ(妖精大図鑑)
フライヤーデザイン:若林 萌
衣裳:土田寛也
作曲:荒井 優
協力:黒澤たける 千葉麻衣子

 アート的資質とエンターテイメント性を兼ね備えた若手集団。ダンス、アニメーション、演劇と異なるレイヤーを重層的に重ね合わせた構造がポストゼロ年代的だ。夏休みに田舎の祖母の家に遊びにきた少年(少女かも?) が遭遇する不思議な出来事をアニメ、ダンス、演劇の各要素を組み合わせ描き出す。見ている時にはあまり感じなかったのだが、ネタとしても一部触れていたが、暗闇など登場するキャラクターに宮崎駿的な世界観との近親性はあるのかもしれない。そういう意味ではアートとしての純度だけにはこだわらない大衆性もあるのかもしれない。
妖精大図鑑は脚本を飯塚うなぎ、演出、振付を永野百合子がそれぞれ担当しているのだが、この2人はパフォーマーとしてそれぞれ出演もしており、その分担ははっきりと分かれているというよりは共同制作に近いのかもしれない。今回の場合、主人公と隣から来たと名乗る男(少年)は2人1組で登場することが多いのだが、それを演じる俳優は場面ごとに次々と入れ替わっていく。シーンによってはその2人にほかのパフォーマーが群舞の一員として加わり構成されることもある。ピナ・バウシュのそれとは全然違うが全体としてはダンスシアター(タンツテアトル)と呼んでもおかしくないほど演技全体に占めるダンスの要素は大きな役割を果たしている。側面も含めて三方の壁に映し出されていくアニメーションの役割も大きく、
従来の演劇では映像(アニメ)やダンスは使われてても演劇を補完する要素として使われることが多かったが、妖精大図鑑 『Ëncöünt!』ではこの3つの要素が融合されてひとつの作品となっており、しかも全体としてはリアルな現実を映すというよりはアニメ・漫画的リアリズム、ゲーム的リアリズムを強く感じさせるような味わいとなっていた。

✅ 妖精大図鑑「Encount!」開幕、「我々の小宇宙でお待ちしております」 - ステージナタリー
 
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