下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

坂崎幸之助のももいろフォーク村 第88夜 ももクロアンプラグド@フジNEXT

坂崎幸之助のももいろフォーク村 第88夜 ももクロアンプすラグド@フジNEXT

セットリスト
M01:走れ! (ももクロももクロ)
M02:Yum-Yum! (ももクロももクロ)

M03:いつか君が (ももクロももクロ)
M04:笑一笑 (ももクロ&宗本康兵/ももクロ)
M05:希望の向こうへ (ももクロ&坂崎村長/ももクロ)
M06:キミノアト (ももクロ加藤いづみももクロ)
M07:ゴリラパンチ (ももクロ&竹上良成/ももクロ)
M08:Early SUMMER!!! (佐々木彩夏佐藤大剛/佐々木彩夏)
M09:Grenade feat.佐々木彩夏 from ももいろクローバーZ (佐々木彩夏&TeddyLoid/TeddyLoid)
M10:I Don't Know! (夏菜子&いづみさん/BaBe)
M11:狼なんか怖くない (あーりん/石野真子)
M12:愛を止めないで (しおりん/オフコース)
M13:あばよ (れに/研ナオコ)
M14:八十八夜 (ももクロ&DMB/NSP)
M15:One Night Carnival (村長&ももクロダンサー/氣志團)
M16:GOUNN (ももクロしほりももクロ)
M17:白金の夜明け (ももクロ&伊藤ハルトシ/ももクロ)
M18:Re:Story (ももクロ&伊藤ハルトシ/ももクロ)

全18曲のうち12曲がももクロの曲。アレンジを変えようが、楽器演奏をしながらであろうが、自分たちの曲をやる限りはほぼ音が外れたりすることはないし、時折やり直しにしたりすることはあるけれど非常に完成度の高いパフォーマンスができるんだということをらためて証明したような回だった。
 つまり、昔はともかくももクロが音をはずしたりするのは一応本番前に練習はするけれど、原曲をよく知らなくて、どういう歌であるかが分からなくて自信が持てない時ではないかと思う。歌うのがやさしい歌ではないと思うのだけれど、Re:Storyがまったく不安げがないことに改めて驚嘆した。
 One Night Carnival を坂崎村長が歌っているのを聞いて改めて思ったのだが、聞きなれていたり、歌いなれている歌でないと坂崎さんでさえ、もちろん音をはずしたりはしないけれど、加減をしながら、この程度でしか歌えないわけだ。それを考えるとこの歌などは歌いなれているとはいえ、ももクロの歌唱は本当に安定していると思う。今回はダンスだけで歌わなかったんだけど。
 「ゴリラパンチ」 (ももクロ&竹上良成/ももクロ)、Early SUMMER!!! (佐々木彩夏佐藤大剛/佐々木彩夏)、Grenade feat.佐々木彩夏 from ももいろクローバーZ (佐々木彩夏&TeddyLoid/TeddyLoid)と続くセクションでのあーりんの存在感は圧倒的だった。あーりんの場合、往々にして圧倒的とジャイアンが共存するんだけれど、よくコントロールしていたのではないかと思う。
 今回はカバー曲はそんなに多くなかったけれど、オフコース玉井詩織がカバーしたのを聞いて、次の課題が明確になってきた。詩織はピッチに正確に歌っていて一応うまくこなしているのだけれど、この歌としてはやはり音圧が不足している気がした。
これが夏菜子ならもう少し絶唱系で歌うだろうが、オフコースなどはその方がせつなさのようなものがより顕わになるのになと思う。とはいえ、詩織がそういう風に歌えるようになるのか、あるいはそう歌うべきなのかという意味ではどちらかと言えば選曲ミスのように思わなくもないのだ。
 ただ玉井詩織はやはりももクロ曲のなかでの背骨的な役割は杏果を欠いたいま重要性をましてきており、ほかの3人がソロとしての存在感を増してきているなかで、どこに存在意義を見つけるのかは今後ももクロにとってますます重要な問題となってきそうだ。
 もうひとつ言えば、あーりんが石野真子のデビュー曲「狼なんか怖くない」を歌って、フォーク村ではアイドル曲といえばあーりんというところがあるから無難な選択とは思うのであるが、これもやはり狼の牙からいうと夏菜子じゃないか(笑い)。あれもこれも夏菜子、夏菜子といっていると夏菜子推しのように見えるかもしれないが、もちろんそうではない。