トークイベント「文化芸術都市 TOKYOの未来」@東京芸術劇場 プレイハウス
出演:百田夏菜子(ももいろクローバーZ)、本広克行、宮城聰、小池百合子
司会:中井美穂
「文化芸術都市 TOKYOの未来」は、東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けて、さまざまな文化プログラムを展開する「Tokyo Tokyo FESTIVAL」の一環として開催されたトークショー。
“演劇”というテーマを共通項に、「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」でミュージカル作品に初挑戦したアイドルの百田夏菜子(ももいろクローバーZ)、同作の演出を手がけた本広克行、東京芸術祭の総合ディレクターを務める宮城聰(SPAC芸術総監督)、小池百合子都知事が参加、東京の芸術文化についてのトークを繰り広げた。司会は中井美穂が担当。
トークの内容自体は大したものではないといえなくもないのだけれどももクロのリーダーである百田夏菜子と宮城聰がこの日同じ壇上に上がったということはある種の感慨を覚えることだった。というのはやはり壇上に上がった本広克行が映画と舞台の「幕が上がる」によってまず平田オリザとももクロを結びつけたのだが、私はそれ以前に「パフォーマンスとしてのももいろクローバーZ」という論考を書いて、そこで宮城聰の提唱する「祝祭としての演劇」とももクロとの深い関連性を論じていた
*1からだ。
実は興味深かったのは「パフォーマンスとしてのももいろクローバーZ」の第2部として論考「演劇とももいろクローバーZ」*2を書き、こちらの最後は鈴木聰が脚本を担当したミュージカル「阿国」で締めくくっている。鈴木が「ドュ・ユ・ワナ・ダンス?」の脚本を担当したことやパンフの対談のなかで「阿国」とももクロとのイメージが重なると自ら話していることなど、4年以上の歳月をへて当時の見通しが現実として実ってきていることなどもあり、私の見方も捨てたものではなかったかもと思い始めているのだ。それでも20年近く見てきた平田オリザがももクロと組むことを見破れなかったのは痛恨であった。
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