下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

高校演劇サミット@こまばアゴラ劇場

高校演劇サミット@こまばアゴラ劇場

高校演劇サミットは青年団演出部に所属する西村和宏、林成彦により、2010年12月に、アトリエ春風舎で第1回を開催しました。2013年度からは会場をこまばアゴラ劇場に移しました。2012年度に開催した「高校演劇サミット2012」からはプロデューサー林成彦とディレクター田中圭介の二人三脚の運営が続いています。大人の観客が高校演劇と出会う場を創出することを第一のねらいとしています。

出演
■出場校
盛岡市立高等学校『月面、着陸。』作:柳澤あゆみ
東京都立世田谷総合高等学校『レイズ』作:安達理々花+せたそー演劇部
精華高等学校『大阪、ミナミの高校生3』作:オノマリコ精華高校演劇部

スタッフ
サミット・プロデューサー:林成彦
サミット・ディレクター:田中圭
アドバイザー:平田知之(筑波大学附属駒場中学高等学校)
照明:黒太剛亮(黒猿)
音響:秋田雄治
舞台監督:黒太剛亮(黒猿)
制作:北村耕治(猫の会)
舞台監督補佐:鎌田直子、兵頭拓磨
制作補佐:仙波瑠璃
技術協力:鈴木健介(アゴラ企画)
制作協力:木元太郎(アゴラ企画)
芸術総監督:平田オリザ

 高校演劇のショーケース公演。高校演劇の当事者ではなく、コンクールの地方予選に足を運ぶというほどでもないものにとってはこうしたショーケース的な公演が年に1回企画され、こまばアゴラ劇場で見ることができるということは嬉しいことだ。なかでも面白かったのは盛岡市立高校「月面、着陸。」。いわゆるセカイ系なのだが、月をアイドルに擬えているのが、いかにもいまの高校生が自分たちで考えたことだと思えた。「わが星」の延長線上にある作品と思うし、まったく同じ時期にアトリエ春風舎で上演されている「せかいのおわり」や主題が純度の高いボーイ・ミーツ・ガールという意味ではロロ(三浦直之)の初期作品も連想させる。