下北沢通信

中西理の下北沢通信

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国際共同製作 RE/PLAY Dance Edit 東京公演」(多田淳之介)@吉祥寺シアター

「国際共同製作 RE/PLAY Dance Edit 東京公演」(多田淳之介)@吉祥寺シアター

2019年2月9日(土)~2月11日(月・祝)

ーダンスの概念を覆す問題作ー

2012年京都初演から7年、日本・シンガポールカンボジア・フィリピンの4カ国6都市における各地のダンサーとのリクリエーションを経て、 選抜メンバーが東京に集結!

連続で繰り返されるポピュラーな楽曲、サドンデスで踊り続ける8人のダンサーの疲弊していく身体。
ダンスの根拠も意味もなぎ倒していくその果てしない構造が、切実な「生」や混沌とした現代社会を浮き彫りにする。

[演出]多田淳之介

[振付・出演]シェリダン・ニューマン(シンガポール) ソポル・ソー(カンボジア
カリッサ・アデア(フィリピン) ジョン・ポール・オルテネロ(フィリピン)
きたまり(日本)、岩渕貞太(日本)、Aokid(日本)、斉藤綾子(日本)

[照明]岩城 保[舞台監督]三津 久[音響]相川 晶(有限会社サウンドウィーズ)
[通訳]齋藤梨津子[デザイン]阿部太一(TAICHI ABE DESIGN INC.)
[Webデザイン]加藤和也[プロデューサー]岡崎松恵

企画制作・主催:NPO法人Offsite Dance Project
RE/PLAY Dance Edit実行委員会
共同製作:TheatreWorks Amrita Performing Arts
京都芸術センター Sipat Lawin Ensemble
提携:公益財団法人 武蔵野文化事業団
助成:アーツカウンシル東京(公益財団法人 東京都歴史文化財団
芸術文化振興基金
制作協力:東京デスロック 協力:急な坂スタジオ

  ダンスとは何か? コンテンポラリーダンスとは何か? 理屈で考えれば考えるほど袋小路に入っていくのだが、「RE/PLAY」は音楽と身体の動きというダンスの根源に迫りながら、それを理屈を超えて実感させてくれる作品なのである。
  京都、横浜、シンガポール、フィリピン、カンボジア、東京。これまで7年間アジアの各国を回りながらキャストを換え、ツアーとして繰り返されてきた終着駅が今回の吉祥寺シアターということだが、作品の素晴らしさには堪能させられながらもこれで終わることは惜しまれてならない。今回のキャストはこれまでのツアーを通じて、選ばれてきたより抜きのメンバーといえ、このままぜひ欧州、米国にも遠征してもらいたいと思った。
 あるいは多田淳之介は東京五輪に反対の立場のようだが。ぜひ東京五輪に関連した五輪芸術祭に参加して、世界の人たちに見てもらいたい。そして、もしそうなったら、その公演の観客席にはぜひPerfumeメンバーとMIKOKO先生がいてほしい。もし、そうなって最後のGLITTERで突然客席から飛び出してきてなんて奇跡が起こったらなんて妄想を思い浮かべていたら、舞台を思いだして涙が出てきた。

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「RE/PLAY」初演時のレポート