下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

坂崎幸之助のももいろフォーク村 第94夜「行く春来る春」@フジテレビNEXT

坂崎幸之助のももいろフォーク村 第94夜「行く春来る春」@フジテレビNEXT

03/13(水) 19:00~21:00

ももいろクローバーZTHE ALFEE坂崎幸之助ダウンタウンももクロバンド宗本康兵音楽監督加藤いづみ佐藤大剛・竹上良成・朝倉真司・鈴木康博(exオフ・コース、オトナゲスト)

M01:HERO (ももくろちゃんZ/ももくろちゃんZ)
M02:spart! (高城れに高城れに)
M03:じれったいな (高城れに高城れに)

M06:田園 (シオコウジ=しおりん&村長/玉置浩二)
Go! Go! GUITAR GIRLZ
M07:一億の夜を越えて (いづみさん&鈴木康博さん/オフコース)M04:誰もいない海 (夏菜子&あーりん/トワ・エ・モア)
M05:糸 (夏菜子&れに/中島みゆき)
M08:素敵にシンデレラ・コンプレックス (夏菜子&鈴木康博さん/郷ひろみ)
M09:ロンド (あーりん&鈴木康博さん/オフコース)
M10:幻想 (れにちゃん&鈴木康博さん/オフコース)
M11:でももう花はいらない (しおりん&鈴木康博さん/オフコース)
M12:のがすなチャンスを (ももクロ鈴木康博さん/オフコース)
M13:水曜日の午後 (村長&鈴木康博さん/オフコース)
M14:コンニチハ貴き故郷 (鈴木康博さん/鈴木康博)
M15:七色のスターダスト (ももクロ鈴木康博さん/3Bjunior)
M16:行く春来る春 (ももクロももクロ)
M17:Link Link (ももクロももクロ)
M18:デイ・ドリーム・ビリーバー(村長&鈴木康博さん/モンキーズ)

冒頭からはいろいろ企画物の連発。まずももくろちゃんZとしまじろうの映画主題歌「HERO」テレビ初披露(ニュースで一部披露と「MUSIC FAIR」収録はあり?)。このレベルになると安心安定のももクロももクロちゃんZだが……)である。
 れにちゃんソロ曲もソロコンに比べると緊張があるとはいえ、こなれてきた感じである。
 そして続く2曲「誰もいない海」 (夏菜子&あーりん/トワ・エ・モア)と「糸」 (夏菜子&れに/中島みゆき)がこの日のハイライトといえるかもしれない。ドラマでもつばさ役としてギターを弾き、土屋太鳳と一緒にギターの弾き語りでトワ・エ・モアの「誰もいない海」を歌っているのだけれど、ギター演奏は番組側が指導者をつけたとばかり思っていたのだけれどおそらくスタダ側が佐藤大剛にコーチを頼んでいたというのにびっくりした。そうなると歌唱指導がどうなっていたのかが気になるところだ。さすがにそこはドラマのメインとなるところなので読売テレビ側が用意した専門家が指導したと信じたいのだが。
 フォーク村では土屋太鳳の代わりにあーりんがデュオの相手役に入ったが、なかなか良かったのではないかと思う。とはいえ、この日は百田夏菜子の歌の安定感が際立っていた。確かに先日のソロコンを見ても高城れにの歌の面での進歩は素晴らしく、ももクロのエース格といえる存在に育ちつつあるが、夏菜子とデュエットした「糸」などを聞いてみるといい歌を聞かせるけどところどころ不安定なところもあると感じさせるれにに対し、夏菜子の歌からは抜群の安定感と余裕を感じた。郷ひろみをカバーした「素敵にシンデレラ・コンプレックス」もまるで自分の持ち歌のように歌っていた。この歌もそうだが、夏菜子の場合、アイドル的な要素を持つ男性アイドルの歌との親和性が極めて強く、男前ぶりは際立って感じられる。この歌もそうした夏菜子の良さが存分に発揮できていた。
 一方、楽器演奏を武器にももいろフォーク村のエースだった杏果に代わる新エース的な地位を築きつつあるのが、玉井詩織だ。以前は歌が不安定だったのだが、それがギターを弾きながら歌うと悪癖のフラットとかが自然と解消されているのはなぜなのか。平田オリザが演出で演技に集中しすぎると時に演技がぎごちなくなるのが、意識の分散ということで意識の一部を演技(この場合は歌)に分散させていくと自然さが増していくというのがあるのだが、玉井詩織の場合もそういうことが起きている可能性がある。特に安定感を感じるのが坂崎幸之助とのフォークデュオ「シオコウジ」。この日は2人のギター弾き語りで玉置浩二の「田園」を歌ったが、いいバランスのデュオだったと思う。詩織の声はこういう時に相手が男性であっても女性であっても、ハモでもユニゾンでも一緒に歌う相手の邪魔にならないのがとてもいい。ソロなどの場合はともすればそっけなさ過ぎると感じることも往々にしてあるが、デュオやグループでは相当な武器になる。さらに言えばこの日一番感心したのは上のセットリストでは村長&鈴木康博とクレジットされている「デイ・ドリーム・ビリーバー」(モンキーズ)にギター演奏で参加していたのだが、英語楽曲であるにも関わらず最初は少し口ずさむ程度だったのが、コーラスで参加していたことだ。こういうのは今までは杏果ぐらいしか出来なかったことだし、メンバーの中でも英語はかなり得意なので今後も挑戦を続けて、坂崎幸之助が企画しているBeatles関連ライブ*1にいつか参加できることを目標にしていったらいいのではないか。
 

 

*1:先日Dear BEATLESというBEATLESカバーライブを見に行った。これは60~70代のレジェンド的バンドメンバーがセッションしてビートルズの曲をアルバムどおりの順番で歌っていくというもの。毎回若い女性シンガーが参加するが、演奏も歌唱も相当以上にレベルが高かった