下北沢通信

中西理の下北沢通信

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ファーミ・ファジール&山下残「GE14 マレーシア選挙」@こまばアゴラ劇場

ファーミ・ファジール&山下残「GE14 マレーシア選挙」@こまばアゴラ劇場

演出:山下残

マレーシア建国以来61年間政権を維持した与党連合BARISAN NATIONALは、政界を引退したはずのマハティール元首相をリーダーに仕立てた野党連合PAKATAN HARAPANに、2018年4月28日公示、11日間の選挙戦の末、5月9日投票即日開票の結果、国会下院議席過半数を取られ、政権を失う。

野党連合の最大派閥PARTI KEADILAN RAKYATから立候補し、クアラルンプール市内の難関選挙区LEMBAH PANTAIより立候補したファーミ・ファジールの選挙活動に密着した山下残、独裁政治に偏る東南アジア諸国の中で、無血革命と謳われた今回の選挙の内幕を紐解く。

今年2月に横浜のTPAMで発表された山下による映像レクチャーの第1章と、ファジールによる政治街頭演説の第2章を、同じ空間で合体させ、そしてその先の第3章へと向かう。


ファーミ・ファジールと山下残は2007年にタン・フクエンがキュレーションするバンコクのフェスティバル Live Arts Bangkok で出会い、翌年ブリュッセルのクンステンフェスティバルのレジデンスプログラムに同じく招聘され、2009年は山下がクアラルンプールに滞在し、2010年はファジールが東京に滞在し、各地で共同の創作を続ける。2015年にファジールが次の下院議員選挙に出馬する意向を受け、政治と芸術に隔たりはないという信念のもとファジールは日本から山下を選挙期間中の現場に招き活動を展開する。


出演

ファーミ・ファジール 山下残
スタッフ

舞台監督:浜村修司
音響:島崎健史
照明:渡辺佳奈
舞台美術:坂紀秀
演出助手・映像:西本春佳
制作:金井美希
フライヤーデザイン:京(kyo.designworks)
フライヤーイラスト:宮北温夫
通訳:松田弘

  山下残はこれまでダンスと言葉の関係、ダンスについて考える作品などを、数多く創作してき。そうした流れからすればマレーシアで実際にあった総選挙とそれに立候補し当選したアーティスト、ファーミ・ファジールに題材をとった今回の作品は山下残の作品の中でも異色作といっていいだろう