下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

ロッカジャポニカ「ROCK A JAPONICA “FRONTIER” LIVE ~中野サンプラザ 平成最後のアイドルコンサート~」

ロッカジャポニカ「ROCK A JAPONICA “FRONTIER” LIVE ~中野サンプラザ 平成最後のアイドルコンサート~」

2019年4月29日(月・祝)東京都 中野サンプラザホール
OPEN 16:00 / START 17:00



OVERTURE
ダサくなきゃ信じない
放課後アフタースクール
ワールドピース
独特道徳ドクトリン
最the高
タンバリン、凛々
DIVE TO VIEWS全力大実験!
MUSIC FANTASY
Dreaming Road
NEW CROWN
Memories
SPARKLE TOUR!!
ぶっちぎりデイズ!!
BUSY
わたしの地図
Saint Mental gift
だけどユメ見る
記憶のサイズ
タコ感 ロッカジャポニカ
Chillっ子同盟


アンコール
教歌SHOCK!
走れ!
歌いたいのうた


ロッカジャポニカ vs アメフラっシ ロッカジャポニカ編

 私はロッカジャポニカの熱心なファンというわけではないので、ファンの人の前でうかつな発言はできないなと思っているのだが、アメフラっシとの対パンライブ*1で敗れたのをニコニコ動画で見ていて「外からみると停滞感を感じるのだが、実際のところパフォーマンスはどうなっているんだろう。あるいはこの敗北を糧にどのように立て直してくるのだろう」と興味を持ち、ネット観戦した直後にチケットをとったのだった。ところがそれからそれほど日にちもたたないうちに休んでいたメンバーが脱退を発表。しかも、続けてリーダーまでが脱退することを知り、「これはただごとじゃない」と感じ、今回のライブは俄然注目のライブとなった。
 それでは実際に見ていての印象はどうだったのか?ライブのパフォーマンス自体は素晴らしかった。この日卒業する内山あみ(あみぽん)はもちろんのこと、残りの3人のメンバーからも気迫が感じられたし、駆け付けた「おともだち(ファンの総称)」も含め一体感がとても印象的だった。ももクロなど最近の例を見てもメンバーの卒業、脱退というのはアイドルグループにとって非常にデリケートな問題であり、ももクロ以外にもスターダストプラネットのグループに限ってもここ最近だけをとってさえ、何人もの卒業(脱退)を出しており、卒業時の処理を誤るだけでファンのモチベーションが失速し、それがグループの勢いを殺すことにもなりかねない。中野サンプラザといえばももクロファンは早見あかりの脱退したライブを思い起こさざるをえない。
 あの時は残りのメンバー全員がひとりづつあかりんに挨拶したうえで「送る歌」を歌うという涙なくしては見られないけっこう派手な演出があったうえに最後にあの謎のZが突然映像と映し出されて終わったわけだが、今回は予想通りにもう少し丁寧な演出。まず通常のライブ同様にライブは進行していくが、着替えのタイミングを兼ねて映された映像ではこれまでのロッカジャポニカの歴史がまとめられて、歴史であるだけにこれにはすでにグループを離れてしまっている椎名るかの姿も映し出されて「5人のロッカジャポニカ」というのが強調されるものになっていた。ももクロやたこ虹などの例を見てもグループからの卒業のみにとどまらず会社との契約も解消される場合は過去のその人の存在をどのようにするかということにはけっこう微妙なものがあって、いっさい触れないということまではいかなくても普段の活動ではあまり触れないといいうのが普通のことかもしれない。ところが今回のライブで驚かされたのは途中のパートで過去のライブの映像を流しながら、その曲をパフォーマンスし、しかも映像と同時に流した音源には椎名るかの歌が入っていて、しかも残りの4人のパフォーマンスではダンスのフォーメーションで椎名のポジションを空席にするという演出があり、そのことに気がついたファンがすぐに対応して「るったんコール」で応じるというちょっと感動的な場面があった。
 そして、アンコール後には残されたメンバー3人(高井千帆内藤るな平瀬美里)の脱退する内山あみへの言葉があり、内山のメンバーとしては最後の挨拶もあった。だが、それ以上に驚かされたのは脱退した椎名るかが突然ステージ上に姿を現したことだ。しかもこれはほかのメンバーも知らされていないサプライズでもあり、内山への言葉の後、すでに涙ぐんでいた内藤るなはここで大号泣。実に感動的なエンディングとなった。
 実はその前にメンバーの口から「ロッカジャポニカは5人だ」との発言が相次いでいたので、ここから先の展開も予想するべきではあったが3人になっての最後の挨拶で、高井千帆の口から「ロッカジャポニカは5人なのできょうで解散します」の言葉が発せられた時は場内に一瞬こおりついたような時間もあった。だが、すぐに続いたほかのメンバーの挨拶などでグループは解散するが、残された3人は新ユニットを結成、7月のレーベルフェスで披露されるとの情報が伝えられ、安堵の雰囲気が場内を支配した。この新ユニットがどのようなものになるのだかはまだ明らかではないのだが、とりあえず脱退するメンバー推しも含め、ファンにも期待を抱かせ満足感も与えられる内容ではあって軟着陸に成功したのではないだろうか。

*1:このライブはアメフラっシのパフォーマンスが見たくて見ていた。実際にこの時のアメフラっシには、アイドルにはそういう時期があるものだがまだあら削りながら怖いもの知らずのとてつもない勢いを感じさせた