下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

あいらもえかふたり舞台@フジテレビマルチシアター

あいらもえかふたり舞台@フジテレビマルチシアター
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ともにアイドルグループ「アメフラっシ」のメンバーでもある愛来鈴木萌花によるギターデュオ「あいらもえか」の単独ライブ「あいらもえかふたり舞台」をお台場のフジテレビ1階にあるマルチシアターで見てきた。曲目はカバー曲である最初の2曲を除けばいずれも彼女らのオリジナル曲と言ってもよく、しかも愛来の方はギターを習い始めて7カ月程度でここまでギターを習得していることには驚かされた。
 ももクロもフォーク村やメンバーのソロコンなどの機会を通じて楽器の習得に取り組んできて、始めたころと比べると格段の進歩を見せてはいるのではあるが、すでに卒業してしまった有安杏果を除けばもともと音楽の素養があるとは言い難いため、現メンバーでは玉井詩織が一番器用で楽器も得意ではあるものの楽器の演奏と弾き語りの経験という意味ではあいらもえかはすでに玉井を凌駕していると言ってもいいかもしれないと思った。
 これはアメフラっシのパフォーマンスにも言えることだが、この二人はスタダのアイドルの中でも歌唱力はかなりあるほうだと思う。たが、表現者として重要なのはこの先で、彼女らと百田夏菜子に比べると楽曲に要求された声をコントロールして歌うというような技巧においては上かもしれないけど、その先の音楽を表現する力においてはまだまだ差がある。そしてその差は才能の差でもあるけど、夏菜子を見ていれば分かるように経験の積み重ねというのも大きな力を発揮する。
 この日のライブを見て感じたのは全体の中で一番パフォーマンスが、際立ってよかったのはダブルアンコールで、いずれもこの日2回目に演奏した「きょうの一日」など3曲が最初の演奏とは比べ物にならないぐらいよかったことだ。リラックスしていて、音楽を楽しんでいるように感じられた。
 音楽を楽しむという極致までいけることはあれだけ経験があるももクロでも稀にしかないことを考えればもちろん容易ではないことも確かだが、彼女らに恵まれた機会がチャンスとして与えられているのも稀なこと。今後どのような成長曲線を描くのか注目していきたい。