下北沢通信

中西理の下北沢通信

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「これは演劇ではない」ドキュメントブック刊行記念トーク@SCOOL

「これは演劇ではない」ドキュメントブック刊行記念トーク@SCOOL

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出演
綾門優季(キュイ)、カゲヤマ気象台(円盤に乗る派)、額田大志(ヌトミック)、村社祐太朗(新聞家)、山縣太一(オフィスマウンテン)、and more……?
ゲスト

西尾佳織(鳥公園)

日程

6月3日(月)
開場19:00/開演19:30

料金

一般2,500円(ドキュメントブック付き)
※フェスティバル期間のドキュメントブック予約購入のお客様は入場無料(要予約)

今年1月、こまばアゴラ劇場で開催されたフェスティバル「これは演劇ではない」のドキュメントブックが6月に刊行。ドキュメントブックには同フェスティバルで上演された六本の戯曲や、各団体の主宰による座談会や反省会、その他公演記録をはじめとした様々なコンテンツを収録。編集・デザインはいぬのせなか座が手掛けた。
フェスを巡る一冊の刊行を記念し、ゲストに西尾佳織(鳥公園)を招いたトークイベントを開催。テーマは「戯曲」!ということで、六人の劇作家(and more……?)がSCOOLに集結。
なお予約者全員にドキュメントブックを一冊プレゼント。読むこと/話すことから戯曲を紐解くトークイベント。

「ドキュメントブックに収録された各集団の戯曲というのがそれぞれ制作上のどの段階のどのような性格のものであるのか」とのゲストの西尾佳織(鳥公園)へのそれぞれの作り手の答えがそれぞれの方法論の違いを明らかにして興味深かった。
 チェルフィッチュ出身の山縣太一(オフィスマウンテン)や松村翔子(モメラス)も参加しているが、この演劇祭の興味深さはある種実験的な方法論へのこだわりで選考世代と一線を画す綾門優季(キュイ)、カゲヤマ気象台(円盤に乗る派)、額田大志(ヌトミック)、村社祐太朗(新聞家)らポストゼロ年代後半の若い作家の動きを可視化してみせたことであろう。
この世代には他にも小田尚稔(小田尚稔の演劇)、マレビトの会にも参加している関田育子、スペースノットブランクの小野彩加と中澤陽らもおり、この日ゲストとしてこのトークに参加した西尾佳織(鳥公園)もこの世代を代表する作家のひとりと言っていいだろう。
  フェスティバル「これは演劇ではない」は今年1月、こまばアゴラ劇場で開催されたが、実は同様な世代横断的なフェスティバルはこれまでも同劇場で何度か開催されたことがある。