下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

「MomocloMania2019 –ROAD TO 2020- 史上最大のプレ開会式」1日目@埼玉県・メットライフドーム

「MomocloMania2019 –ROAD TO 2020- 史上最大のプレ開会式」1日目@埼玉県・メットライフドーム

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【公演詳細】
MomocloMania2019
–ROAD TO 2020- 史上最大のプレ開会式
会場:埼玉県・メットライフドーム

<DAY1>2019年8月3日(土)
<DAY2>2019年8月4日(日)
両日共通:open 14:30 / start 17:00 / (20:30終演予定)

モノノフ(ももクロファンの総称)の間には広く知られていることだが、ももクロはずっと以前からスポーツとのかかわりをプロモーションの柱のひとつにして活動してきた。遡れば元サッカー日本代表の選手が登場してももクロとサッカーの試合をするという茶番を繰り広げた日産スタジアムのライブがそうであるし、スポーツとエンタメの融合を旗印にしたライブ「ROAD TO 2020」も3年連続で開催している。「PUSH」や「Blast!」など世界的なスポーツイベントを明らかに意識した楽曲やMVもこれまで発表してきた。
 東京五輪本番を翌年に控え、開催する「MomocloMania2019 –ROAD TO 2020- 史上最大のプレ開会式」はこれまでのそうした活動の集大成としてのライブと言っていい。今年の表題は史上最大のプレ開会式ということで今までにもまして総合エンターテイメント的なショー要素が増してくることになりそう。問題はどちらの方向にふっていくのかということ。「桃神祭」と銘打った夏ライブを開催。これはそのまま五輪開会式のような巨大イベントに援用されてもおかしくないクオリティーを持っていたが、東京五輪本番を来年に控え野村萬斎が総合演出的を手掛けることが分かった現時点ではももクロ陣営が、本番の開会式に実際に関わることになる可能性は限りなく低いだろうと思わざるを得ない。
 だとすると今回の演出は五輪の本当の開会式に寄せるというのではなくて、本番では絶対にやらないような茶番劇を持ち込んでくる可能性が高いのではないか? 新国立競技場の杮落としイベントについては旧国立競技場で単独ライブを開催した6組のアーティスト*1。解散したSMAPはおそらく出ないのでももクロにも1チャンスはあるかもとも思っているのだが。

ももクロマニア 1日目 セトリ
1 ロードショー
2 何時だって挑戦者
3 ゴリラパンチ
4 BLAST!
5 GODSPEED
6 背番号
7 リバイバル
8 ココナツ
9 GUNS
10 愛を継ぐもの
11 nightmare
12 吼えろ
13 TDF
14 イマジネーション
15 笑顔百景
16 令和ニッポン万歳
17 あんた飛ばしすぎ
18 怪盗少女
19 クローバーとダイヤモンド
20 ちびまる子ちゃんカップリング曲
21 Hanabi

アンコール
22Overture〜ももクロ参上
23華麗なる復讐
24走れ
25Zの誓い(バンド紹介)
26勝手に君に
〜メンバー挨拶

 スタートは大方の予想通りに「ロードショー」でいきなり爆発的な盛り上がりを見せた。その後も「何時だって挑戦者」「 BLAST!」、マラソンスタートに合わせた「GODSPEED」「背番号」などスポーツを主題にした楽曲が並んだが、興味深かったのは7曲目に配された「リバイバル」。MVでダンスオーディションに向けて頑張るアジアからの留学生の姿が描かれたとはいえ、もともとはスポーツとはそれほど関係のない楽曲なのだが「何度でも立ち上がるんだ」とか歌詞が挫折を繰り返しながらもいつか来る勝利のためにと頑張るアスリートの姿と重なってくる。

*1:6組とはももクロに加えてSMAP、嵐、L'Arc 〜en 〜Ciel、DREAMS COME TRUEAKB48