下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

快快『ルイ・ルイ』 FAIFAI “ Louie Louie ”@KAAT

快快『ルイ・ルイ』 FAIFAI “ Louie Louie ”@KAAT

ぬいぐるみの名前はルイ。
絶滅したニホンオオカミのぬいぐるみ。
かれらは、何らかのいのちを模して作られた、ひとじゃない友だち。
日々の側に置いておきながら、わたしだけの世界にも共に飛んで行ける存在。
時にひとは、社会じゃない世界、に行く事でパワーをもらえて、その世界がたしかに存在した、と思うことで、どんなに歪んだ現実にいても楽しく生きてける術をもってる。
この作品を目撃した人にとって、ルイルイもそんな感じの、あの時たしかにいた、忘れられない友だちみたいな、時間になりたい。
現実に切り込むために踊り狂うピエロは、現実を踊らせる事を願ってる。
すべての命の、累々のかがやきに目眩しながら、人類のさみしさに寄り添って、思う存分飼いならしてみたい。
北川陽子

ルイ・ルイとは? ジム・ジャームッシュ監督の映画『コーヒー&シガレッツ』でも印象的に使われているこの曲。カバーバージョンの「ルイ・ルイ」を流すだけの3時間超えのラジオ番組が放送されたことがあるほど、多くのミュージシャンに歌われてきました。原曲には船乗りの欲求不満を歌った歌詞がついていたそうですが、思い思いの「ルイ・ルイ」が無数に歌われ、それぞれに親しまれているため、もはや原曲が持つ意味は曖昧です。本作は「ルイ・ルイ」のこの【存在の、ないようで、ある】ところ、に発想を展開していきます。


演出:快快

脚本:北川陽子

出演:大道寺梨乃 野上絹代 山崎皓司 石倉来輝 白波多カミン
   初音映莉子 ルイ(ぬいぐるみ)

特別出演:毒蝮三太夫(声)

ぬいぐるみ制作:片岡メリヤス

舞台監督:藤田有紀彦(KAAT) 
照明:中山奈美 
音響:星野大輔
舞台美術:佐々木文美 
衣装:藤谷香子 
振付:野上絹代
映像・記録:加藤和也 河合広樹
制作:河村美帆香 横井貴子 小原光洋 細井優花
宣伝美術:いすたえこ 宣伝写真:岩澤高雄(The VOICE) 
宣伝ヘアメイク:山口恵理子 
宣伝衣装:overlace PHABLIC×KAZUI Little Trip to Heaven


企画制作・主催:快快
提携:KAAT神奈川芸術劇場
助成:芸術文化振興基金


協力:城崎国際アートセンター(豊岡市) 急な坂スタジオ 
   森下スタジオ 株式会社まむしプロダクション 
   株式会社エー・チーム ままごと 有限会社サウンドウィーズ

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ルイ・ルイ/ポール・リヴィアー

 「ルイ・ルイ」という楽曲を流し続けるラジオ放送という体で作品は進行していく。場面場面は印象的であったり、楽しかったりしていかにも快快らしいといえそうだが、統一された物語や主張はないようで、そのことも快快らしいといえなくもないが、「SHIBAHAMA」や「再生」のような作品としてのまとまりはあまり感じられないのも確かだ。
 快快自体がひさしぶりの公演なので、それで懐かしいということもあるけれど、何といっても小指値(快快の前身)時代の「霊感少女ヒドミ」に出演していた初音映莉子がひさしぶりに出演して狂言回し的な役割を果たしているのが何か嬉しかった。