下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

坂崎幸之助 の『ももいろフォーク村』5周年「お台場フォーク村」第100夜@フジテレビNEXT

坂崎幸之助 の『ももいろフォーク村』5周年「お台場フォーク村」第100夜@フジテレビNEXT

オトナゲスト 和田アキ子

ももいろクローバー

しおこうじ(玉井詩織×坂崎幸之助)

生演奏
ダウンタウンしおこうじバンド
宗本康兵音楽監督(key)
加藤いづみ(cho)/佐藤大剛(gtr)/竹上良成(sax)/やまもとひかる(bass)/佐藤奏(drum)


セットリスト
M01:クローバーとダイヤモンド (坂崎村長/ももクロ)
M02:SWEAT & TEARS (しおりん/THE ALFEE)
M03:走れ! (ももクロももクロ)
M04:おどるポンポコリン (ももクロももクロ)
Go!Go! BANDGIRLZ
M05:ROCK THE BOAT (ももクロ+加藤いずみDr./ももクロ)
M06:古い日記 (和田アキ子ももクロ和田アキ子)
M07:Blue Suede Shoes (和田アキ子エルビス・プレスリー)
M08:笑って許して (和田アキ子和田アキ子)
M09:ペチャパイ (ブリーフ&トランクスブリーフ&トランクス)
M10:夢は心のつばさ (夏菜子&坂崎村長/ゾロリーヌ with ゾロリ)
M11:ジョニィへの伝言 (夏菜子/高橋真梨子)
M12:Bunny Gone Bad (あーりん/佐々木彩夏)
M13:亜麻色の髪の乙女 (あーりん/島谷ひとみ)
M14:やさしさに包まれたなら (村長&しおりん/荒井由美)
M15:Top Of The World (村長&しおりん/CARPENTERS)
M16:もう一度ふたりで歌いたい (和田アキ子ももクロブリトラ和田アキ子)

 黒フェスでダウンタウンももクロバンド正式メンバーにもなったやまもとひかるがこの日一番の注目。今回はそれに加えてドラムとして超絶技術を持つ高校生プロドラマーの佐藤奏がスポット参加。しおこうじのフォーク村にリニューアルして以降、才能ある若いアーティストと日本を代表するようなベテランアーティストとの出会いの場としたいという玉井詩織の提案がさっそく実を結びつつあるようで、今回はどのような化学反応が起こるか期待が大である。

Momoiro Clover Z Medley (Drum Cover) ももクロメドレー

MOMOIRO CLOVER Z vs KISS / Drum Cover ももクロ ドラム
 こういうのが続いて「ニュージェネレーションダウンタウンももクロバンド」のようなものが結成できたら面白いと思う。
 ひさしぶりのももクロ全員の出演だが、あくまでしおこうじがMCの体は守り、ももクロ玉井詩織以外の3人のメンバーはゲストの扱い。れにちゃんがNHKラジオへの生出演で途中で抜けたのだが、この番組がレギュラー扱いでしかも生番組。ラジオとはいえ、相手役はジャニーズの若手やクイズ解答者のベテラン陣(全員MC経験あるような人)で高城れにはその中で赤組キャプテンという破格の扱いゆえ、全員参加のももいろフォーク村が終了したのはこれとの兼ね合いが大きかったんじゃないかなと思う*1
 この日の目玉は加藤いずみがドラムに入ったももクロバンドによるGo!Go! BANDGIRLZ「ROCK THE BOAT」の演奏。この曲を自分たちのバンド演奏でやるとGS(グループ・サウンド)感があるとの指摘がネット上でもあったが、確かにそんな感じはある。ももクロがバンド姿を披露することになっている泉谷しげる主催のフェスでもこの曲を披露するんじゃないかとの予想も出ていたが、楽器の編成も違うのでたぶん違う曲ではないかと思う。バンド演奏はまだ素人芸の披露以上のものではないけれど、時間はかかってもいずれは関ジャニ∞のようにバンド編成もダンスフォーメーションを組むパフォーマンスも両方できるようになったら面白いんじゃないか。
 グループで披露する曲が「走れ! 」「おどるポンポコリン 」だったのは一応、フォーク村でももクロが最初にやった曲と最新曲という意味合いはあるだろうけれど、バンド練習に全力投球するために負担を減らしたい+テレビ局などいろんな事情が勘案されたベストチョイスだったのではないか。しかも高城れにがいるうちにこなさなければならぬという連立方程式もあり、しおりんがあの衣装なのにももクロがあの衣装というかなり珍妙なマッチングとなった(笑)。
 和田アキ子の登場も余計な演出がなくて、それでいて和田の歌手としての実力の高さを存分に見せていて音楽番組としての質の高さを感じさせた。特に「Blue Suede Shoes」では和田の歌唱力と演奏を担当したドラムの佐藤奏、ベースのやまもとひかる、そしてサックスの竹上良成の若手ベテランの演奏者が熟練とフレッシュさの組合せでとてもいい味わいを出していた。若手実力派アーティストと日本を代表するアーティストの出会いの場としての演出はみごとな実りをみせていたのではないか。
 特にやまもとひかるはフォーク村や楽しそうに笑顔で演奏していた黒フェスですっかりファンになってしまったのだが、動画サイトの映像などを見ると弾き語りで歌も歌っていてそれも魅力的。番組の中では次回のフォーク村で歌を歌うことも予告されており、期待大なのである。
メンバー個別で好演だったのは百田夏菜子の「ジョニィへの伝言」である。有名な歌でカラオケなどでもよく歌われるがオリジナルは高橋真梨子だから生演奏での生歌唱は難しいはず。ももクロの歌唱では歌唱指導者による指導もあってか、これまであまりビブラートを使う場面は限られていたのだが、百田夏菜子はそれをこの歌ではうまく使いこなしており、技巧という意味では階段をひとつ昇ったかも。
 あーりんの「Bunny Gone Bad」もよかったのだが、これは自らのオリジナルソロ曲。ソロコンで披露して以来、TIFなどでも歌われることはなかったが、実は愛踊祭では披露していた。ただ、今回は生演奏での披露でもあり、激しい曲調がリズム隊(やまもとひかる、佐藤奏)との相性が抜群。こういう曲を叩かせると基本技術がしっかりしていることが浮き彫りになり、佐藤は素晴らしい出来。16歳の高校生であるためフォーク村に毎回参加することは難しいのかもしれないが、できれば近いうちにもう一度演奏を見てみたいと思わせた。
 そして、若干英語の発音に覚束ないところはあるのだけれど玉井詩織が毎回英語の歌に挑戦する企画も楽しみだ。今回はカーペンターズの「Top Of The World」。個人的な希望としてはビートルズの「Across The Universe*2が聴きたいのだが。

*1:この「イマジネーター」、番組ラジオ番組でスタートしているけれどクイズ解答者の顔触れから考えると評判がよければテレビでスペシャル版やレギュラー化の可能性もあるんじゃないかと思う

*2:
宇多田光 Utata Hikaru - Across The Universe. Encore 01. WildLife. Live 2010 YokoHama Arena. December 8-9