下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

妖精大図鑑「第八章 大天使コシラエル」@新宿眼科画廊 スペースO

妖精大図鑑「第八章 大天使コシラエル」@新宿眼科画廊 スペースO

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脚本:飯塚うなぎ
演出/振付:永野百合子

大天使コシラエルはパパリウムとママリウムの子として生まれ、いきものをつくり育てる仕事を与えられた。兄である堕天使メタファーが、ときどきやってきてはお茶を飲む。ある日、コシラエルは悩みの種のひとつを水耕栽培する事にした。そして、コシラエルは新芽におとぎ話を聞かせる。むかしむかし、この箱庭に新宿という名前がついていた頃…
そしてあらすじは全て無に帰す。

【 CAST 】

飯塚うなぎ
永野百合子
嶋野幸香

特別出演(声):萩原朔美


【 STAFF 】

音響:鈴木はじめ
照明:齋藤桜子
作曲:荒井優
宣伝美術:古澤禅
制作協力:黒澤たける
撮影:福本剛士

 2010年代が終わり、20年代が始まるまで後数ヵ月に迫ってきた。ポストゼロ年代(テン年代演劇)の象徴的存在ともいえる柴幸男によるままごと「わが星」は「最初は無」との唱和ともにスタート。宇宙の開びゃくにおけるビッグバンから太陽系の始まりを描き出す。
 一方、妖精図鑑「大天使コシラエル」は「みたことのないしろいへや」と公演会場の新宿眼科画廊を思わせる場の説明の後、「いま、このへやの そとは む」とした後、大天使コシラエルと目される人物が何かスイッチのような赤いボタンを押すと「ボタンが、はしゃいで うたっているあいだに もう宇宙のはては、とおくとおくに 行ってしまって これが ビッグバンです」とやはり宇宙のはじまりが示される。 
 実は「わが星」は今からほぼ10年前の2009年秋に初演されているのだが、この2つの作品がいずれも宇宙の誕生から終わり(死)、地球の誕生から死までの巨視的な時間を描き出しているのは単に偶然ではない気がして興味深い。
 

✅ 妖精大図鑑「第八章 大天使コシラエル」が昨日10月22日に開幕した。