下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

吉例顔見世大歌舞伎@歌舞伎座

吉例顔見世大歌舞伎@歌舞伎座

f:id:simokitazawa:20191126084450j:plain
歌舞伎座11月

昼の部
研辰の討たれ
11:00-12:30
幕間 30分
関三奴
1:00-1:15
幕間 20分
梅雨小袖昔八丈 髪結新三

「研辰の討たれ」が面白かった。「研辰の討たれ」と言えば先代の勘三郎野田秀樹と組んだ「野田版」がよく知られているが、今回は「野田版」ではなくて、木村錦花作による原典版
ただ、幸四郎の研辰の演技はかなり勘三郎を意識して演じた部分があったのではないだろうか。研辰の口先三寸の調子のよさやそれと相俟っての卑屈さなどは幸四郎の造形のよるものではあろうが、その演技の裏側にそこここに勘三郎を彷彿とさせるところがあったという風に見えた。