下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

かまどキッチン公演#01「ちいさめ借家怪獣アパートン」@北千住BUoY

かまどキッチン公演#01「ちいさめ借家怪獣アパートン」@北千住BUoY

作演出:児玉健吾
出演:
岩塚光希(喜劇のヒロイン)
浦田すみれ
大野創(アーバン野蛮人)
佐藤真喜子
谷口順子
土屋康平(喜劇のヒロイン)
長尾友里花(柿喰う客)
山田遥野
油井文寧
渡邉素弘
※リンクから各役者取扱チケットフォームへアクセスできます。
振付:櫻井香純
音楽:坂田機械(かまどキッチン)
ドラマトゥルク:佃直哉(かまどキッチン)
演出助手:岡田隆
舞台監督:吉野葵
照明:松田桂一
音響:近藤海人
イラスト:坂田機械(かまどキッチン)
衣装メイク:白米みき
宣伝美術:完全なQ体
制作:加藤じゅん
   かまどキッチン
企画協力:撫で肩猫背
プロデュース:佃直哉(かまどキッチン)

登場する人物はすべて町のなにかの要素が擬人化されたもので、それがキャラクターのように物語に出てくる。表題の「ちいさめ借家怪獣アパートン」というように最初は借家の大家さんとして登場人物が描かれているのかななどと思いながら、マンション、灯台、生協など登場する人物(?)はそこで働いている人とかではなく、その存在そのものを戯人化したものなのだということが分かってくる。
 寓話のような物語の構築の仕方からままごと「わが星」の影響を感じ取ることができる。ただ、両者には大きな差異もある。柴幸男の描く世界は人間の等身大の世界をそれを超えた宇宙の成り立ちなどと重ね合わせることによって「セカイ系」的な構造を立ち上げている。ところがここで描かれて、重ね合わせられているのは地方にある「ある街」の出来事の擬人化であり、そこで作者が射程に捉えたいと考えているのはさまざまな力によって変貌させられていく街という社会そのものなのである。