下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

ゴジゲン「ポポリンピック」@こまばアゴラ劇場

ゴジゲン「ポポリンピック」@こまばアゴラ劇場

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ポポリンピック

 私はスポーツに対してけっこう思い入れが強いので、安倍政権にまつわる五輪関係での様々な利権構造には問題があるにしてもツイッター上などで、スポーツそのものに普段からほとんど興味のない演劇関係者とかが安易に五輪批判することについては少しイラっとするところがある。
 スポーツは選手たちのプレー次第なので、実際に大会が始まってみれば陸上にせよ、水泳にせよ盛り上がるはずだし、先日のラグビーW杯ではないが、ニワカというような各競技のファンが大量発生して活況を呈するのは間違いないと思うからだ。
 そういう意味ではゴジゲン「ポポリンピック」は運動競技の扱い方があまりに雑に感じられて私にはちょっと厳しいものがあった。五輪種目から外れたボウリングのことが主題となっているのだが、正直言ってボウリングのことがまるで描かれていないし、これなら種目が何であっても変わりがない。エンターテインメントだから事実関係に本当と違うことがはいっていてもかまわないという考えなのだろうが、話にあまりにもリアリティーがなさすぎて、どうにもついていけない。いくらなんでもこれでは日本ボウリング協会やこの競技を真剣に取り組んでいる人は怒るんじゃないだろうか。ギャグ漫画的なフィクションだからかまわないとはなりにくいのではないかと思ってしまった。

作・演出:松居大悟


2020年、ここでオリンピック・パラリンピックが行われる。
プレイヤーとして生きていて、機会は今回しかないだろう。
だけど彼は出られない。出る資格すらなかった。
多様性と調和。多様性と調和?
どこにも居場所なんてないならば―――
さあ、彼の物語を始めよう。

2008年に慶應義塾大学内で結成。不器用にしか生きられない人間達が紡ぎだす軟弱なシチュエーションコメディを上演していたが、近年は作るってなんだよ生きるだけだろとか言っている。メンバー全員が地方出身者のため、全国を視野に入れて活動中。

出演

目次立樹 奥村徹也 東迎昂史郎 松居大悟 本折最強さとし 善雄善雄 木村圭介(劇団献身)

スタッフ

舞台監督:川除学(Stage Doctor.co.ltd)
美術:片平圭衣子
照明:伊藤孝(ART CORE)
音響:田上篤志(atSound)
音楽:森優太
衣裳:本多圭市 横田真理
演出助手:奥村徹
照明操作:菅俊貴
音響操作:井上林堂
宣伝美術:本多伸二
宣伝写真:関信行
制作:柴田紗希
票券:村田紫音
プロデュース:半田桃子