下北沢通信

中西理の下北沢通信

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2020 TPAM フリンジ参加作品 鮭スペアレ本公演 物狂い音楽劇『リヤ王』@銕仙会能楽研修所

2020 TPAM フリンジ参加作品 鮭スペアレ本公演 物狂い音楽劇『リヤ王』@銕仙会能楽研修所

 鮭スペアレはシェイクスピアを和物の要素を取り入れながら上演する集団。今回は能舞台を会場に本格的に能の様式を取り入れての上演となった。

鮭スペアレ
2019.10.17

作/ウィリアム・シェイクスピア 訳/坪内逍遥
構成・演出/中込遊里 音楽/五十部裕明

「ロミオとヂュリエット」「ハムレット」「マクベス」に続き、坪内訳シェイクスピアも4作品目だ。

これまで、仮面や人形をたくさん登場させたり、スケバンのセーラー服で演じてみたり、音楽もカルテット・尺八・電子楽器・木魚など…あらゆる演出で試行錯誤してきた。上演場所も3作品で10カ所にわたり、岩手の演劇祭に参加、山梨の神社での半野外劇、東京の廃墟のような劇場での上演など、同じ演目でも場所が変わるたびに台本を構成し直し曲を変更しビジュアルを調整し出演者も変わり、常にジタバタと、我々は混沌のおもちゃ箱のような集団だった。

初めて能舞台で上演する。新作能ではない。能楽師は出演しない。現代劇を現代の俳優たちと創る。今までの足掻きを血肉の栄養分として、おもちゃ箱の中を断捨離して、深く呼吸する。さて、リヤの老いは、今を生きる私たちに何を語りかけるのだろうか。

(演出・中込遊里)

日時(上演時間90分)

2020年2月2日(日)15:00 (公開リハーサル)

2020年2月9日(日)14:00・18:00(横浜公演)

2020年2月11日(火・祝)11:00・14:00・18:00(東京公演)

会場

CHABOHIBA HALL (公開リハーサル)

宮越記念久良岐能舞台 (横浜公演)

銕仙会能楽研修所 (東京公演)

構成・演出

中込遊里

音楽

五十部裕明

出演


清水いつ鹿
上埜すみれ
宮川麻理子
水上亜弓
中込遊里
(以上、鮭スペアレ)
若尾颯太
田中孝史
一瀬唯
フルハシユミコ

バイオリン/中條日菜子

スタッフ

ドラマトゥルク/ 宮川麻理子
美術/ 北山聖子・樋口真惟子
衣装/ 清水いつ鹿・箕浦妃紗・田中麻里
照明/ 植村真
舞台監督/ 林周一(風煉ダンス)
宣伝美術 /上埜すみれ・水上亜弓
制作/ 鮭スペアレ制作部