下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

演劇

1999会 「リモート『Q体』構想ーいつの日かの上演のためにー」@オンラインリーディング

1999会 「リモート『Q体』構想ーいつの日かの上演のためにー」@オンラインリーディング youtu.be 企画①オンラインリーディング 日時:1/29(土) 19:00〜 場所:YouTube Live https://youtu.be/kYcYCJbfctw 企画②劇場公演用 設定資料集 スタッフ陣の構想を一…

1970年沖縄返還前夜「コザ騒動」の日、一家族の物語から沖縄の宿命を俯瞰 『hana-1970、コザが燃えた日-』(畑澤聖悟作、栗山民也演出)@東京芸術劇場プレイハウス

『hana-1970、コザが燃えた日-』(畑澤聖悟作、栗山民也演出)@東京芸術劇場プレイハウス www.youtube.com 渡辺源四郎商店(青森市)の畑澤聖悟の脚本、栗山民也の演出による舞台『hana-1970、コザが燃えた日-』を東京芸術劇場プレイハウスで観劇した。年間…

70年代末の大学生の青春描く音楽劇 同時代生きた懐かしさとせつなさ 音楽劇『ミルクマンの朝は早い』@新宿スペースゼロ

音楽劇『ミルクマンの朝は早い』@新宿スペースゼロ 「造反有利 清秋大民主青年同盟」「東洋思想研究会」「テニスサークル LEMON」「落語研究会 清秋亭」「ブリティッシュロック研究会」「スキーサークル ホワイトナイト」……。舞台の客席側には当時大学に置…

新選組隊士の生き残りの評伝劇を 2・5次元系アクション演劇に 日本劇団協議会 日本の演劇人を育てるプロジェクト「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホール

日本劇団協議会 日本の演劇人を育てるプロジェクト「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホール www.youtube.com 「中島鉄砲火薬店」@新国立劇場小ホールを観劇。脚本・演出を手掛けている伊藤栄之進であったが、「ミュージカル『刀剣乱舞』」シリーズや舞台「…

玉田真也による松田正隆 新たな名コンビの予感 玉田企画『夏の砂の上』@北千住 BUoY

玉田企画『夏の砂の上』@北千住 BUoY 夏の砂の上マレビトの会の松田正隆が1990年代に書いた「夏の砂の上」を玉田企画の玉田真也が演出し上演した。この作品は初演(1998年)が平田オリザ演出の青年団プロデュースによる上演。松田正隆×平田オリザのコンビと…

ゲーム的リアリズムで 電脳世界としてインナーワールド描く スペースノットブランク『ハワワ』@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ハワワ』@こまばアゴラ劇場 「ハワワ」はゆうめいの池田亮が原作を提供したスペースノットブランクの連作の2本目の作品。前作「ウエア」と比べれば随所に歌が入るなど飽きさせない工夫もあり観劇のためのハードルは低めとも思った…

吉田萌『スティルライフ』@武蔵野美術大学

吉田萌『スティルライフ』@武蔵野美術大旧ガラス工房 武蔵野美術大学の卒業制作展の一環として、武蔵野美術大旧ガラス工房=写真上=で上演された吉田萌『スティルライフ』(作・演出 吉田萌)を観劇した。上演された場所はホールとかではなく、普段は空間…

平田オリザ「忠臣蔵」の裏で起こっていた大野九郎兵衛殺し描いたミステリ(犯人当て)。青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』(2回目)@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』(2回目)@アトリエ春風舎(犯人当て「誰が大野九郎兵衛を殺したか」付き) 忠臣蔵チラシsimokitazawa.hatenablog.com 上記は「忠臣蔵」を下敷きにした京大ミステリ研OBによる犯人当て「誰が大野九郎兵衛を殺したか」 問題…

ネタバレあり。ヨーロッパ企画流歌舞伎。ゲーム的リアリズムの極致。ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」@下北沢・本多劇場

ヨーロッパ企画第40回公演「九十九龍城」@下北沢・本多劇場 ヨーロッパ企画「九十九龍城」を本多劇場で観劇。上田誠脚本・演出作品としては昨年の演劇ベストアクトにも選んだ「夜は短し歩けよ乙女」を観劇しているが、ヨーロッパ企画*1の公演としては2019年…

スペースノットブランク『ウエア』(2回目)@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ウエア』(2回目)@こまばアゴラ劇場 スペースノットブランク『ウエア』2回目の観劇。1回目の観劇後「作品の流れについていくのが非常に難しくて、見終わった後、異常なほどの疲労感を感じてしまった。つまらないわけではないけ…

スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場

スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場 スペースノットブランク『ウエア』@こまばアゴラ劇場を観劇。単位時間当たりの情報密度がやたら高くて読解するのに労力を要する作品であることは間違いない。そのため上演時間は70分程度とそれほど長い…

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』(2回目)@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』(2回目)@アトリエ春風舎 東京では珍しい雪のなか、小竹向原のアトリエ春風舎に向かった。赤穂浪士が討ち入りに向かう日も小雪混じりと描かれることが多いから、偶然とはいえ、「忠臣蔵」観劇には絶好の日といえたかも…

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・OL編』@アトリエ春風舎 忠臣蔵チラシ突如届いたお家取り潰しの知らせを聞いた赤穂浪士たち(赤穂藩士たちと一度書き換えたが、考えてみれば浪士たち自身は気が付いていないが、すでに中央(江戸)で幕府によるお家取り潰しは確定…

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』@アトリエ春風舎

青年団第91回公演『忠臣蔵・武士編』@アトリエ春風舎 平田オリザによる「忠臣蔵」作品。歌舞伎・文楽で知られる「仮名手本忠臣蔵」には江戸時代に上演された時から外伝、本家どりのような派生作品が数多く存在する。鶴屋南北もそれを好み、有名な「東海道四…

歌舞伎座壽初春大歌舞伎

歌舞伎座壽初春大歌舞伎 毎年恒例となりつつある初春歌舞伎観劇。演目や演技がどうこう言う前にこの日の見どころはなんと言っても中村獅童の長男、小川陽喜くんの初舞台。まだ小さい(4歳)が一生懸命お芝居をしていて、本当に可愛い。もちろん、お遊戯会の…

2021年演劇ベストアクト (年間回顧)--。コロナ禍2年目。日常と非日常のあわひ描く演劇が台頭。

2021年演劇ベストアクト (年間回顧) 年末恒例の2020年演劇ベストアクト を掲載することにする。さて、皆さんの今年のベストアクトはどうでしたか。今回もコメントなどを書いてもらえると嬉しい。 コロナ感染による日常生活への影響が出始めてから2年が経過…

小野晃太朗新作公演「おわれる」@こまばアゴラ劇場

小野晃太朗新作公演「おわれる」@こまばアゴラ劇場 小野晃太朗という人の作品を見たのは初めてだ。日大芸術学部の出身で2020年に『ねー』で第19回AAF戯曲賞大賞を受するなど戯曲賞の受賞歴はあるが、どうやら劇団やプロデュースユニットの主宰はしていない…

生まれ来る娘起点に自分と妻、それぞれの祖父母、父母 三代にわたる夫婦史語る自伝的演劇。ゆうめい「娘」@下北沢ザ・スズナリ

ゆうめい「娘」@下北沢ザ・スズナリ 2021年12月22日(水)~29日(水) 東京都 ザ・スズナリ作・演出:池田亮 出演:岩瀬亮、大石将弘、大竹このみ、木村美月、高野ゆらこ、田中祐希、中村亮太、宮崎吐夢、森谷ふみ、山中志歩 超満員のザ・スズナリの客席で…

無声映画のスターの栄光と没落描く ともに映画愛に満ちたケラと三浦直之(ロロ)の親和性 KERA CROSS「SLAPSTICKS」@シアター1010

KERA CROSS 「SLAPSTICKS」@シアター1010 KERA CROSS 「SLAPSTICKS」はケラリーノ・サンドロヴィッチの作品をケラ以外の演出家の手で上演しようという連続企画の第4弾。第1回の「フローズンビーチ」*1で2019年から始まったが、今回の演出を担当したのはロ…

ルサンチカ『GOOD WAR』ワークインプログレス公演@こまばアゴラ劇場

ルサンチカ『GOOD WAR』ワークインプログレス公演@こまばアゴラ劇場 原案『よい戦争』(作:スタッズ・ターケル 訳:中山容 他 1985年7月25日出版:晶文社) 構成・演出 河井朗 ルサンチカはこれまで「理想の死に方」、「仕事」、「あの日と争い」、「屠殺…

小田尚稔の演劇『レクイヱム』 “Requiem”@SCOOL

小田尚稔の演劇『レクイヱム』 “Requiem”@SCOOL 小田尚稔の演劇「レクイエム」を観劇。コロナのことをそのまま描くわけではないが、そうした状況の反映からか演劇作品に「生と死」が主題となっているものが増えている気がする。東日本大震災の時のように直…

丘の上から舞台を見下ろす謎の男は誰? さいたまゴールド・シアター最終公演「水の駅」@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

さいたまゴールド・シアター最終公演「水の駅」@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 蜷川幸雄が設立したシニア世代の劇団さいたまゴールド・シアターの最終公演として太田省吾の沈黙劇「水の駅」(構成・演出・美術:杉原邦生)が上演された。 「水の駅」につ…

嘘をついているという現象自体を、嘘の中身と同等に扱う 青年団若手自主企画vol.88 宮崎企画「東京の一日」(2回目)@アトリエ春風舎

青年団若手自主企画vol.88 宮崎企画「東京の一日」(2回目)@アトリエ春風舎 「東京の一日」の当日パンフ掲載の文章で宮崎玲奈は「歪みの知覚についての覚え書き」という文章を書いている。これがなかなか興味深い。一種の演劇論で自らの方法論を語ってい…

現代の東京の若者描く 新世代の「東京ノート」青年団若手自主企画vol.88 宮崎企画「東京の一日」@アトリエ春風舎

青年団若手自主企画vol.88 宮崎企画「東京の一日」@アトリエ春風舎 青年団周辺の若手作家のなかで私がもっともその才気に注目している一人が宮崎玲奈(ムニ、青年団宮崎企画)*1*2である。少し先行する世代には綾門優季、玉田真也がいて、互いにかなり作風…

劇団ジャブジャブサーキット番外リハビリ公演『サワ氏の仕業・特別編〜「研究員Cの画策」ほか怪しい短編コラボ〜』@こまばアゴラ劇場

劇団ジャブジャブサーキット番外リハビリ公演『サワ氏の仕業・特別編〜「研究員Cの画策」ほか怪しい短編コラボ〜』@こまばアゴラ劇場 「サワ氏の仕業」はこれまで劇団ジャブジャブサーキットが本公演とは異なり短編オムニバスのような形で上演してきた企画…

「続ける」を存在理由としたバンド描く舞台に exたこ虹メンバー参加の意味 劇団劇団TEAM-ODAC第34回本公演「僕らの深夜高速」@草月ホール

劇団TEAM-ODAC第34回本公演「僕らの深夜高速」@草月ホール 2021年12月15日(水)~20日(月) 東京都 草月ホール脚本・演出:笠原哲平 出演:鏡憲二 / 高品雄基、高田翔、小西啓太 / 野澤祐樹(ジャニーズJr.)、馬越琢己、小林竜之 / 東ななえ、諸塚香奈実…

劇カフェ「石澤秀二氏に聞く演劇人生70年」

劇カフェ「石澤秀二氏に聞く演劇人生70年」 コロナ禍で足が遠ざかっていたAICT日本センターの企画にひさびさに参加。雑誌「新劇」や岸田戯曲賞の創成期などいまとなっては歴史上の出来事となってしまったことを生で体験した石澤秀二氏に当時のことを聴く得難…

人間劇場第三回本公演「賀茂カモかもめ」@SCOOL

人間劇場第三回本公演「賀茂カモかもめ」@SCOOL 原作アントン・チェーホフ 「かもめ」、能「賀茂」構成・演出立本夏山出演横尾圭亮、桑原なお、大間知賢哉、森衣里、旛山月穂、神田智史、立本夏山日程12月10日(金) 13:00★ / 18:30 12月11日(土) 13:00 /…

melomys「Dreamtime」@アトリエ春秋舎

melomys「Dreamtime」@アトリエ春秋舎 田崎小春は青年団俳優部に所属の女優。青年団演出部にも最近は女性の作家が多いが、過去に男性では松井周、伊藤毅の実例はあるとはいえ、まだ青年団本公演出演が一度だけだという新人に近い女優が自らの集団melomysを…

京の年中行事 當る寅歳吉例顔見世興行 「東西合同大歌舞伎」@南座

京の年中行事 當る寅歳吉例顔見世興行 「東西合同大歌舞伎」(第一部)@南座 京の年中行事 當る寅歳吉例顔見世興行 「東西合同大歌舞伎」観劇2日目。この日のメインは近松門左衛門の「曽根崎心中」。さすがにこの演目は実際にこの日見る以前からそれぞれの場…