下北沢通信

中西理の下北沢通信

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京極夏彦「魍魎の匣」@講談社文庫

分冊文庫版 魍魎の匣(上) (講談社文庫)

分冊文庫版 魍魎の匣(上) (講談社文庫)

分冊文庫版 魍魎の匣(中) (講談社文庫)

分冊文庫版 魍魎の匣(中) (講談社文庫)

分冊文庫版 魍魎の匣(下) (講談社文庫)

分冊文庫版 魍魎の匣(下) (講談社文庫)

 映画版の「魍魎の匣」が見たかったので、それまでに原作を読み返してみようと思い、ひさびさに読み返してみた。結論から言えば面白かったのだけれど、初読の時も思ったのだけれどこの小説(あるいは京極堂シリーズ)が面白いっていうのはかならずしもミステリ小説としてというわけじゃないんだよね。実はこれは面白いと思ったのは最初に関口と鳥口が訪ねていくと、京極堂が宗教者、占い師、霊能者、超能力者はどう違うのか。それぞれどういう性質を持っているのかについて語りだすのであるが、こういうところのロジックのディティールが面白い。