KUNIO 05「迷路」(アイホール)を観劇。
演出・美術=杉原邦生
作=フェルナンド・アラバール
訳=宮原庸太郎[思潮社刊「アラバール戯曲集2」所収]出演=芦谷康介
池浦さだ夢(男肉 du Soleil)
坂原わかこ
二口大学
諸江翔大朗舞台監督=大鹿展明
照明=葛西健一[GEKKEN staffroom]
音響=加藤陽一郎[(株)エスエフシー]
衣裳=清川敦子
映像=遠藤幹大,相模友士郎
美術部=泉沙央里,坂田奈美子
演出助手=川口聡
制作=土屋和歌子
TAKE A CHANCE PROJECTは3年間、年1回の公演をアイホール主催で行い若手アーティストを支援する企画。これまで対象は主としてダンサー・振付家で砂連尾理・寺田みさこ、東野祥子がトヨタコレオグラフィーアワードを受賞するなど優れた成果を上げてきたが、杉原邦生は演劇の演出家として初めて対象に選ばれた。昨年、イヨネスコの「椅子」を上演、今回は2回目でフェルナンド・アラバールの「迷路」を演出した。
1年目の「椅子」の時*1はそれまでが、ダンスの企画であったし、準備公演的な上演では自転車を使ったパフォーマンス色の強い作品を上演していたため、勝手にダンス系の作品をやるものだと誤解していたということがあり、蓋を開けてみたら完全に演劇作品そのものでとまどいを感じたのだけれど、今回のを見てみればこれは別にダンスやフィジカルシアターなどはやろうとは最初から全然試みていない。どこからどうみても普通の演劇作品なのだけれど、企画自体のことを考えてみても、演劇の演出家が演劇作品を作るのは当り前のことなのだった。