下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

「現代日本演劇・ダンスの系譜」チェルフィッチュ・青年団・ニブロール

 あしたになりましたが、まだ席には余裕があります(というかガラガラなんです)。都合がつけば当日でもかまいませんのでぜひ参加をお願いいたします。今回は反応が薄いので少しあせりぎみだったりします(汗)。
 民主党を中心とする政権の内閣官房参与に先日就任するなどいまや話題の人物となった平田オリザ。その平田の演劇作家としての原点に迫っていく予定です。ぜひ予約してみてください。損はさせません。

 [青年団と関係性の演劇・平田オリザ]
10月23日

[ニブロールと現代日本人の身体] 11月26日(予定)
[チェルフィッチュという現在] 9月30日無事終了

講師・中西理(演劇舞踊評論)

東京ノート
 東心斎橋のBAR&ギャラリーを会場に作品・作家への独断も交えたレクチャー(解説)とミニシアター級の大画面のDVD映像で演劇とダンスを楽しんでもらおうというセミネール「現代日本演劇・ダンスの系譜」。これまで12回の講義で第1期が好評のうちに終了しました。ただ、いくつかの回については後から参加した人などから見たいという希望があったため、アンケートで希望者が多かったもの(チェルフィッチュ青年団ニブロール)を選んでもう一度講義を行うことにしました。今回は新たに入手した映像などを含め、より深く踏み込んだ内容にしたいと思いますので、一度参加した人もぜひどうぞ。
 90年代に「現代口語演劇」をひっさげて颯爽と登場した平田オリザ。その衝撃は最近のチェルフィッチュ岡田利規の登場に優るとも劣らぬものでした。現代は大阪大学の教授も務め、来年のあいちトリエンナーレで昨年試演したロボット演劇を本格上演するなど今も現代演劇の最前線を走り続けています。10月24〜28日国立国際美術館で「東京ノート*1、11月にはアイホールで「カガクするココロ」「北限の猿」の2本立て公演とひさびさに関西でも平田作品を生で見られる機会が多いが、実際に舞台上演を控え、今回のセミネールでは著書などで自らの方法論の紹介にも積極的な平田オリザが明かさない創作上の秘密に映像を交えて迫っていくつもりです。
ロボット演劇

平田オリザ

[青年団と関係性の演劇]10月23日
上映予定の作品 青年団「S高原から」「冒険王」「バルカン動物園」など
【日時】2009年10月23日(金)p.m.7時30分〜
【場所】〔FINNEGANS WAKE〕1+1 にて
【料金】¥1500[1ドリンク付] (※学生¥1200・1ドリンク付)
 ※[予約優先]  定員20人ほどのスペースなので、出来るだけ予約をお願い致します。当日飛び込みも満席でなければ可能ですが、+300円となります。なお、満席の場合お断りすることもあります。
【予約・お問い合わせ】
●メール fw1212+yoyaku.091023@gmail.com お名前 人数 お客様のE-MAIL お客様のTEL お客様の住所をご記入のうえ、 上記アドレスまでお申し込み下さい。
●(電話での予約・問い合わせ)
06-6251-9988 PM8:00〜 〔FINNEGANS WAKE]1+1 まで。
▼web:fw1plus1.info
Bridge Gallery & Bar 〔FINNEGANS WAKE〕1+1
大阪市中央区東心斎橋1-6-31 リードプラザ心斎橋5F
東心斎橋、清水通り。南警察署2軒西へ)

青年団東京ノート」【大阪公演】 2009年10月24日(土)〜28日(水) 会場:国立国際美術館
東京ノートについて
 『東京ノート』という芝居は、その題名が示す通り、小津安二郎監督の名作『東京物語』が、モチーフになっています。『東京物語』では、年老いた両親の上京の風景が延々と描かれるわけですが、この『東京ノート』では、美術好きの長女の上京を機に、バラバラに暮らしている兄弟が、都下のとある美術館に集まってきます。もちろん彼/彼女らには、それぞれの生活があり、苦しみがありますが、目下、彼/彼女らの共通の関心事は、親の面倒を誰が見るかという事だけです。もう一つの背景として、この作品では、遠く欧州の地で、たいへんな戦争が起こっているようです。しかし、ここに集う人々は、それぞれの問題、それぞれの生活を語るのみで、あたかも世界史の大変動とは無縁にみえます。
 演劇が、人間の精神の振幅を描く装置であるとするなら、この作品は、その精神の振幅の、もっとも微細なところを炙りだそうという試みだったのかも知れません。国家間の大きな衝突と、家族という最も小さな集団の葛藤と、その二つの混沌のなかで、静かに揺れ動く何ものかを、見つめていただければ幸いです。 近未来の美術館を舞台にした『東京ノート』は、家族や人間関係の緩やかな崩壊を描いた作品として、90年代演劇を代表する作品として、国内外で高い評価を得ています。


平田オリザ



出演 山内健司 ひらたよーこ 松田弘子 足立誠 山村崇子 たむらみずほ 小河原康二 秋山建一 小林智 能島瑞穂 大塚洋 鈴木智香子 井上三奈子 大竹直 荻野友里 河村竜也 後藤麻美 長野海 堀夏子 森内美由紀
スタッフ 舞台美術:杉山至 照明:岩城保 音響設計:緒方晴英(大阪公演) 衣裳:有賀千鶴 舞台監督:熊谷祐子 宣伝美術:工藤規雄+村上和子 太田裕子 宣伝写真:佐藤孝仁 宣伝美術スタイリスト:山口友里 制作:林有布子 企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
http://www.seinendan.org/jpn/info/info090702.html#osaka

青年団全国二本立て公演『カガクするココロ』『北限の猿』 作・演出:平田オリザ
 【伊丹公演】 2009年11月13日(金)〜16日(月) ●AI・HALL伊丹市立演劇ホール
 【広島公演】 2009年11月18日(水)〜20日(金) ●アステールプラザ
 【鳥取公演】 2009年11月22日(日)〜23日(月・祝) ●鳥の劇場
 【北九州公演】 2009年11月28日(土)〜29日(日) ●北九州芸術劇場
 【宮崎公演】 2009年12月2日(水)〜3日(木) ●メディキット県民文化センター宮崎県立芸術劇場
 【東京公演】 2009年12月26日(土)〜2010年1月26日(火) ●こまばアゴラ劇場