下北沢通信

維新派犬島公演「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」@犬島精錬所内特設劇場(1回目)

維新派は、<彼>と旅をする20世紀三部作と題し、第一部「nostalgia」(大阪・埼玉・京都・オーストラリア・ニュージーランドを巡演)、第二部「呼吸機械」(琵琶湖野外劇場)を上演してきた。第一部は日本人移民をテーマにした南米篇、第二部は第二次世界大戦下のポーランドを舞台にした東欧篇、そして今年、その第三部アジア篇「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」を犬島にて上演。犬島を起点に、海の道を経てアジアの多島海へ連なるイメージを劇場化し、20世紀のアジアを多層的に検証する。
※タイトルの「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」は、ウルグアイの詩人、ジュール・シュペルヴィエルの詩から引用。
開催期間 2010年7月20日(火)〜8月1日(日)
※7月26日(月)は休演日。
開催時間 開場17:30/開演18:30
会場 犬島精錬所内特設劇場
料金
【早割】S席 ¥3,500
【前売】S席 ¥4,500 / ペア券S席 ¥8,000
    A席 ¥3,500 / ペア券A席 ¥6,000
http://www.ishinha.com/index.php

 <彼>と旅をする20世紀三部作はこれまで第一部「nostalgia」(大阪・埼玉・京都・オーストラリア・ニュージーランドを巡演)、第二部「呼吸機械」*1(琵琶湖野外劇場)と上演してきたが、今回の第三部「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」はシリーズ完結編。これまで「nostalgia」では南米に移民した日系人の物語、「呼吸機械」ではアンジェイ・ワイダの映画「灰とダイヤモンド」を下敷きに第2次世界大戦下のポーランドを舞台に東欧の歴史を描いてきたが、今回は完結編となるアジア編。
 実はアジアのことについては戦火を交えた歴史も含めて、中国東北部満州)を舞台にした新国立劇場「nocturne」をはじめ過去の作品でも取り上げたから、そういうものとどういう風に差別化しながら、今回のアジア編が展開されるのかと興味を持って観劇に向かった。そして「瀬戸内国際芸術祭2010」という枠組み、そして岡山・犬島というロケーションもあってか今回維新派が描き出したのは「島」としてのアジアということだった。