下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

演劇

いいへんじ二本立て公演 『器』/『薬をもらいにいく薬』@こまばアゴラ劇場

いいへんじ二本立て公演 『器』/『薬をもらいにいく薬』@こまばアゴラ劇場 作・演出:中島梓織(いいへんじ) 現代社会を生きる若者の陰にひっそりと隠れる「死にたみ」について考える二本立て公演 『器』 ゆるしたかった ゆるせなかった そんなわたしを …

6月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載)

6月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載) (復刻版、えんげきのぺーじでおなじみの「お薦め芝居」を復刻)*1 「お薦め芝居」はコロナ禍で公演中止が相次いだ2020年3月に中断していたが再開することにした。毎月月末ごろまでに次の月のものを掲載する予…

ホエイ「ふすまとぐち」(1回目)@こまばアゴラ劇場

ホエイ「ふすまとぐち」(1回目)@こまばアゴラ劇場 津軽弁講座 作・演出:山田百次(ホエイ|劇団野の上) 姑キヨの強烈な嫁いびりにより、とある場所に引きこもって暮らしていた桜子。 出戻りの義理の妹、幸子には心許せると思い、ようやくそこから出て…

大竹野正典のかつての盟友らが作り上げた「死と生」の邂逅 くじら企画「サラサーテの盤」@座・高円寺1

くじら企画「サラサーテの盤」@座・高円寺1 くじら企画「サラサーテの盤」@座・高円寺1を観劇。「サラサーテの盤」(1994年初演)は大竹野正典が犬の事ム所時代に今はなき扇町ミュージアムスクエア(OMS)で初演。この初演時は舞台を見ている。その後、…

能や歌舞伎でおなじみの「黒塚」伝説 リリパのわかぎゑふが伝奇ロマンに 流山児★事務所「黒塚~一ツ家の闇」@下北沢ザ・スズナリ

流山児★事務所「黒塚~一ツ家の闇」@下北沢ザ・スズナリ 流山児★事務所「黒塚~一ツ家の闇」を下北沢ザ・スズナリで観劇。峠の一ツ家に潜む鬼を描いた能や歌舞伎でおなじみの「黒塚」伝説をリリパットアーミーのわかぎゑふが脚本・演出を担当、アクションた…

落語モチーフにした近未来SF 落語の終末、コロナ禍の演劇と二重写しに Mrs.fictions「花柄八景」@こまばアゴラ劇場

Mrs.fictions「花柄八景」@こまばアゴラ劇場 Mrs.fictionsはこれまで同集団が主催し複数の劇団が競作する短編演劇ショーケース「15 Minutes Made」は見たことがあった*1が、単独の公演を見たのは初めてである。 近未来を舞台に落日の落語界を描いたこの作品…

花組芝居の役者が早替わりで母子らを熱演 渡辺源四郎商店 Presents うさぎ庵Vol.18「コーラないんですけど」@下北沢ザ・スズナリ

渡辺源四郎商店 Presents うさぎ庵Vol.18「コーラないんですけど」@下北沢ザ・スズナリ ともに青森中央高校の出身者である三上晴佳と工藤良平が母子役を何度も入れ替わりながら演じるのが趣向。特に青森中央高校のOGとして後輩の間では伝説的な存在となっ…

ひとごと。こどもとつくる舞台vol.2『はなれながら、そだってく。』@こまばアゴラ劇場

ひとごと。こどもとつくる舞台vol.2『はなれながら、そだってく。』@こまばアゴラ劇場 青年団の山下恵実が主宰する「ひとごと。」が、子供たちが創作した物語や絵を、ダンスや歌や芝居にして上演するのが“こどもとつくる舞台”『はなれながら、そだってく。…

青年団では見られぬ役柄、佐藤誠、山村崇子が嫌な人間を怪演。渡辺源四郎商店第36回公演 『親の顔が見たい』 @下北沢ザ・スズナリ

渡辺源四郎商店第36回公演 『親の顔が見たい』 @下北沢ザ・スズナリ 渡辺源四郎商店『親の顔が見たい』はコロナ禍で昨年春中止にせざる得なくなった東京・下北沢ザ・スズナリでの公演(無観客で収録、配信)をほぼ同じ配役でリベンジ上演したものだ。昨年同…

5月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載)

5月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載) (復刻版、えんげきのぺーじでおなじみの「お薦め芝居」を復刻)*1 「お薦め芝居」はコロナ禍で公演中止が相次いだ2020年3月以来、中断していたが再開することにした。毎月月末ごろまでに次の月のものを掲載す…

五反田団『​愛に関するいくつかの断片』@アトリエヘリコプター

五反田団『​愛に関するいくつかの断片』@アトリエヘリコプター ■日程:2022年4月25日(月)~5月5日(木・祝)■会場:アトリエヘリコプター東京都品川区東五反田2丁目21-17 ■作・演出:前田司郎■出演 浅井浩介/岩瀬亮/鮎川桃果/西出結 宮部純子(五反田団・…

青年団第92回公演「S高原から」(3回目)@こまばアゴラ劇場

青年団第92回公演「S高原から」(3回目)@こまばアゴラ劇場 再演 再々演 1994本公演 2005本公演 2020本公演 西岡 隆・・・・入院患者・絵描き 足立誠 奥田洋平 吉田庸 上野 雅美・・・面会人 山本崇子 辻美奈子 村田牧子 前島 明子・・・入院患者・絵のモ…

いわば「逆YOASOBI」 クラブミュージックからイメージされた文学を朗読 しあわせ学級崩壊「リーディング短編集#1」(A team)@Cafe BPM池尻大橋

しあわせ学級崩壊「リーディング短編集#1」(A team)@Cafe BPM池尻大橋 大音量のEDMの音楽に乗せて、セリフをラップのような抑揚でフレージングしていくのがしあわせ学級崩壊のスタイル(様式)*1。しあわせ学級崩壊「リーディング短編集#1」では2つの…

HANA'S MELANCHOLY 〈シアター風姿花伝劇作家支援公演〉『風-the Wind-』@シアター風姿花伝

HANA'S MELANCHOLY 〈シアター風姿花伝劇作家支援公演〉『風-the Wind-』@シアター風姿花伝 Reading「風ーthe Wind-」4月はコロナ禍で中止になった公演の復活上演が目立つがHANA'S MELANCHOLY 『風-the Wind-』(シアター風姿花伝)もそういう1本である。…

MUM & GYPSY 15th anniversary year vol.1「四月生まれの雷」@新宿ルミネ0

MUM & GYPSY 15th anniversary year vol.1「四月生まれの雷」@新宿ルミネ0 「てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。 そのなかに、つまっている、いくつもの。 ことなった、世界。および、ひかりについて。」は2013年に発表してから10年、ヨーロッパや…

批評する行為への批評にも見えた舞台。 ロロ「ロマンティックコメディ」@東京芸術劇場

ロロ「ロマンティックコメディ」@東京芸術劇場 ロロ「ロマンティックコメディ」@東京芸術劇場を観劇。「ロマンティックコメディ」という表題だが、いわゆる「恋愛」が主題であるラブコメディー(少女漫画などではラブコメと総称される)とはまったく異なる…

シベリア少女鉄道『どうやらこれ、恋が始まっている 』@俳優座劇場

シベリア少女鉄道『どうやらこれ、恋が始まっている 』@俳優座劇場 シベリア少女鉄道『どうやらこれ、恋が始まっている 』(4月8~17日、俳優座劇場)は最近テレビのコントやドラマにも脚本を提供している鬼才、土屋亮一による新作。この劇団については「…

芸劇eyes 劇団あはひレパートリー上演『流れる』と『光環(コロナ)』@東京芸術劇場シアターイースト

芸劇eyes 劇団あはひレパートリー上演『流れる』と『光環(コロナ)』@東京芸術劇場シアターイースト 劇団あはひ「流れる」「光環(コロナ)」(4月9日、東京芸術劇場)の2本立てを観劇した。芸劇eyesの企画による過去上演された秀作の再演なのだが、特に…

青年団第92回公演「S高原から」(2回目)@こまばアゴラ劇場

青年団第92回公演「S高原から」(2回目)@こまばアゴラ劇場 平田オリザの作品は特定の文学作品を下敷きにしていることが多いが、「S高原から」はトーマス・マンの長編小説「魔の山」を下敷きにしている。やはり、平田の代表作である「ソウル市民」はトー…

「関係性の演劇」とは? 平田オリザ入門に最適の舞台。青年団第92回公演「S高原から」@こまばアゴラ劇場

青年団第92回公演「S高原から」@こまばアゴラ劇場 青年団「S高原から」(こまばアゴラ劇場)を観劇。1992年初演の作品だが、これまで再演が繰り返されてきた回数は「東京ノート」などと並び上位に入ってくると思われ、平田オリザの代表作と言ってもいい作…

4月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載)

4月のお薦め芝居(2022年)by中西理(改稿掲載) (復刻版、えんげきのぺーじでおなじみの「お薦め芝居」を復刻)*1 「お薦め芝居」はコロナ禍で公演中止が相次いだ2020年3月以来、中断していたが4月から再開することにした。毎月月末ごろまでに次の月のもの…

ミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』@吉祥寺シアター

ミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる』@吉祥寺シアター 「日常と非日常、生と死のあわひを描くような内容のものが増えている」と昨年の年間回顧に書いたがミクニヤナイハラプロジェクト『はじまって、それから、いつかおわる…

劇場から外に「ボカン」は今も続く 悪い芝居「愛しのボカン」(2回目)@下北沢本多劇場

悪い芝居「愛しのボカン」(2回目)@下北沢本多劇場 山崎彬の新作である悪い芝居「愛しのボカン」は前回公演*1に続き下北沢本多劇場での公演となった。ただ、緻密に作りこんだ感のあった前作とは違いストロングスタイルの圧倒的パワーで押しまくる「悪い芝…

WhiteプロジェクトSHINSAI10th『震災演劇短編集』@こまばアゴラ劇場

WhiteプロジェクトSHINSAI10th『震災演劇短編集』@こまばアゴラ劇場 東日本大震災以来10年の長きにわたって震災をモチーフにした作品を作りつづけてきたWhiteプロジェクトによる東京公演。この日は短編3本が上演された。この日に上演されたのはRequiem3部…

ももクロあーりんが日替わりゲスト、ヨーロッパ企画がNHK人気番組を舞台化。『チコちゃんに叱られる! on STAGE』~そのとき歴史はチコっと動いた!~ @日本青年館

『チコちゃんに叱られる! on STAGE』~そのとき歴史はチコっと動いた!~ @日本青年館 『チコちゃんに叱られる! on STAGE』~そのとき歴史はチコっと動いた!~はヨーロッパ企画の俳優・諏訪雅が脚本・演出を担当(上田誠は監修)。NHKの人気番組「チコち…

福留麻里×村社祐太朗「とや」@配信(STSPOT)

福留麻里×村社祐太朗「とや」@配信(STSPOT) stspot.jp

演劇とは何なのか?岡本太郎「明日の神話」へのオマージュこめた異色作。悪い芝居「愛しのボカン」(1回目)@下北沢本多劇場

悪い芝居「愛しのボカン」(1回目)@下北沢本多劇場 山崎彬の新作である悪い芝居「愛しのボカン」は前回公演*1に続き下北沢本多劇場での公演となった。この新作は明らかにここ最近山崎彬が手掛けてきたものとは毛色が違う。物語は主人公格の明日野不発(赤…

4月のお薦め芝居(2022年)by中西理

4月のお薦め芝居(2022年)by中西理 (復刻版、えんげきのぺーじでおなじみの「お薦め芝居」を復刻) コロナ禍で公演中止が相次いだことで2020年3月に中断していた「お薦め芝居」を4月から再開することにした。毎月月末までに次の月のものを掲載する予定。最…

英国作家の異色作 ミステリ読みによる完全誤読レポート。演劇集団円「ピローマン The Pillow Man」@俳優座劇場

演劇集団円「ピローマン The Pillow Man」@俳優座劇場 『ピローマン』(The Pillowman)はアイルランド系英国人の劇作家マーティン・マクドナーによる2003年の戯曲。新国立劇場芸術監督でもある小川絵梨子の翻訳を寺十吾が演出した。マーティン・マクドナー…

オフィスコットーネプロデュース 大竹野正典没後10年記念公演 第5弾「サヨナフ―ピストル連続射殺魔ノリオの青春」@シアター711

オフィスコットーネプロデュース 大竹野正典没後10年記念公演 第5弾「サヨナフ―ピストル連続射殺魔ノリオの青春」@シアター711 大竹野正典の作品には悲惨な境遇から自らを持て余して残虐な犯罪に手を染める男たちがよく登場するが、ピストル連続射殺魔永山…