ホエイ「スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア」(2回目)+「SFすし屋」@こまばアゴラ劇場
プロデュース:河村竜也(ホエイ|青年団) 作・演出:山田百次(ホエイ|劇団野の上)
一人の妄想が引き起こした集団ヒステリー。戦慄の再演。河の上中学校は複式学級。生徒が少なく、全学年が一つのクラス。少人数ならではの、ほのぼのスクールライフ。 担任の先生は新採用。いつも優しく、時には熱血指導。そんな中、学校間交流から帰ってきたアイツ。覚えてきたばかりの楽しい遊びを、学校のみんなに教えてあげる。
ホエイ
ホエイとは、ヨーグルトの上澄みやチーズをつくる時に牛乳から分離される乳清のことです。
産業廃棄物として日々大量に捨てられています。でもほんとは飲めます。
うすい乳の味がしてちょっと酸っぱい。
乳清のような、何かを生み出すときに捨てられてしまったもの、のようなものをつくっていきたいと思っています。
出演大竹 直(青年団) 斉藤祐一(文学座) 鈴木智香子(青年団) 武谷公雄 永宝千晶(文学座)
赤刎千久子(ホエイ) 河村竜也(ホエイ|青年団) 山田百次(ホエイ|劇団野の上)
スタッフ照明:黒太剛亮(黒猿) 演出助手:楠本楓心 当日運営:太田久美子(青年団)
制作:赤刎千久子 プロデュース・宣伝美術:河村竜也
ホエイ「スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア」でもっとも奇妙な存在は極左思想の持ち主のように描かれているクラス担任の女性教師の存在かもしれない。この生徒以上にエキセントリックな人物を4年前の初演では青年団の木引優子が演じて強い印象を残した。今回は木引がキャストにおらず、大丈夫かとも危惧したが、文学座の永宝千晶がこの難しい役柄を好演した。
中国(つまり中華人民共和国)を礼賛するようなプロパガンダを生徒たちに連呼させることから、日教組の教師を揶揄しているように感じて反発する人もいるようだが、さすがに昔はともかく現在はここまで教条的なことを言う人は左翼・リベラル系の人にはいないのじゃないか。それゆえ、この人物は私にはどちらかというと日本会議の賛同者やネット右翼に近いような物言いを左右反転させたように思われ、揶揄というのがあるとすればこれは園児に教育勅語を連呼させた森友学園の幼稚園などが対象ではないかと思われるのだ。