下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンスなど様々な文化的事象を批評するサイト。

ナショナル・シアター・ライブ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」@吉祥寺オデヲン

ナショナル・シアター・ライブ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」@吉祥寺オデヲン

NTL 2017 Who's Afraid of Virginia Woolf


原題:Who's Afraid of Virginia Woolf?

上演劇場:ハロルド・ピンター劇場(ロンドン)

収録日:2017/5/18 

作:エドワード・オールビー

演出:ジェームズ・マクドナルド

出演:イメルダ・ストウントン、コンレス・ヒル、イモジェン・プーツ、ルーク・トレッダウェイ

作品概要:ピュリツァー賞に3度輝いたアメリカの劇作家エドワード・オールビー(1928―2016)の1962年初演作。ある晩、大学教授のジョージと学長の娘マーサという中年夫婦のいがみ合いに、客人である若い新任教授とその妻が巻き込まれ……。イメルダ・ストウントン(『フォリーズ』)ら実力派キャスト4人が、激しい言葉の応酬を通し“夫婦”の赤裸々な姿を描き出す。『夜中に犬に起こった奇妙な事件』のルーク・トレッダウェイも出演。


バージニア・ウルフなんかこわくない(字幕版) (プレビュー)

パーティ帰りの真夜中、新任の夫婦を自宅に招いた中年の助教授夫妻。やがて激しい罵り合いが…幻想にすがる人間の姿、赤裸々な夫婦関係を描く「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」。

早川書房の文庫本の解説では上記のように書かれているが、これはエリザベス・テーラーリチャード・バートンによる映画版がきわめて有名だが、リズ・テーラーのことを単なる美人女優と勘違いしていた人は夫婦の丁々発止のやりとりに驚嘆することになった。
日本でも大竹しのぶ段田安則出演、ケラ演出によるシスカンパニー版(2006年上演)が話題を呼び、今年4月に再演が予告されていたが、事情により上演ができず、演目さしかえとなっている。
 ナショナルシアターライブの上演はどうかというと女性の方のイメルダ・ストウントンがこの舞台でオリビィエ賞にノミネートされたことでも分かるように、演技派舞台俳優4人のやり取りは相当に見ごたえがある。幕間の解説で舞台美術について劇中に登場するボクシングに準えて、中央部のカーペットの部分をリングに見立てているとあったが、劇中でコンレス・ヒル演じる助教授が何度となく「イッツ・マイターン(私の番だ)」と繰り返すことと、登場人物の言い合いがクルクルと攻守ところを変えるような構造からして、作者が全体の構造で準えているのはアメフトではないかと考えたのだが、どうなんだろうか。