松原俊太郎の戯曲「山山」に岸田戯曲賞
第63回岸田國士戯曲賞の選考会が13日行われ、松原俊太郎の戯曲「山山」が受賞作に選出された。
岸田國士戯曲賞は白水社が主催する戯曲賞。今回の選考委員は岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、平田オリザ、宮沢章夫、柳美里の7人。
授賞式は4月23日18:00より学士会館にて。受賞者には正賞として時計、副賞として20万円が贈られる。
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第63回岸田國士戯曲賞最終候補作品
・坂元裕二「またここか」(リトルモア刊)
・詩森ろば「アトムが来た日」(上演台本)
・瀬戸山美咲「わたし、と戦争」(上演台本)
・根本宗子「愛犬ポリーの死、そして家族の話」(上演台本)
・古川日出男「ローマ帝国の三島由紀夫」(「新潮」2018年10月号掲載)
・松原俊太郎「山山」(「悲劇喜劇」2018年7月号掲載)
・松村翔子「反復と循環に付随するぼんやりの冒険」(上演台本)
・山田百次「郷愁の丘ロマントピア」(上演台本)※作者五十音順。
個人的には2018年演劇ベストアクト*1に選んだ山田百次(劇団ホエイ)の「郷愁の丘ロマントピア」に取って欲しかったが、今回は残念。受賞作の「山山」については地点による上演は観劇しているが、あまりピンと来なかった。ただ、この上演に関しては元戯曲と上演台本はかなりかけ離れたものらしい。
一方、話題にするにはまだ早いけれど今年はもし連続ノミネートとなれば松村翔子(モメラス)の『28時01分』はとてもいい作品だ。少なくとも今回の候補作よりは数段上ではないかと思っている。次は有力。山田百次の次回作にも期待したい。