セミネール新シリーズ「ダンス×アート 源流を探る」では今回から連続企画として80年代に日本に衝撃を与え、日本にコンテンポラリーダンスというジャンルが誕生するきっかけを作った海外アーティストを紹介していきたいと考えています。その第1弾としては「バレエの脱構築」と言われ、それまで見たことがないような斬新なムーブメントを生み出したW・フォーサイスを取り上げます。「W・フォーサイス×ヤザキタケシ」と題しフォーサイスのダンスが実際にはどのような動きをしているのかについて関西を代表するコンテンポラリーダンサー・振付家であるヤザキタケシをゲストに迎え、その分析を聞きながら再考してみたいと思っています。大画面のDVD映像でフォーサイスの映像をたっぷり、ヤザキタケシの代表的な作品も抜粋して紹介したいと思います。
コーディネーター・中西理(演劇舞踊評論)
ゲスト・ヤザキタケシ
William Forsythe's Impressing the Czar (Royal Ballet of Flanders)
ヤザキタケシ「なるようになる」
東心斎橋のBAR&ギャラリーを会場に作品・作家への独断も交えたレクチャー(解説)とミニシアター級の大画面のDVD映像で演劇とダンスを楽しんでもらおうというレクチャー&映像上映会セミネール。今年はすでに「ポストゼロ年代演劇に向けて」と題して、最新の若手劇団やこうした動きの先駆となった劇団の紹介を行っていますが、これとは別の新シリーズ「ダンス×アート」をスタートすることにしました。
セミネールでは当初「現代日本演劇・ダンスの系譜」と題して演劇とコンテンポラリーダンスの両方を交互に隔月で紹介したのですがダンスについては集客が難しいという問題もあり、しばらく開催を中断していました。今年はこれまでの現代演劇を紹介するシリーズのほかにひさしぶりにコンテンポラリーダンスを取り上げる新シリーズを復活させることにしました。
コンテンポラリーダンスというジャンルが一般化してから30年近い歳月がたちましたが、舞台芸術の世界に新しい風を吹かせたコンテンポラリーダンスも最近は当初の勢いを失いどこか閉塞感がただようような状況があることも確かなのです。そこで一度原点に返って、新鮮な驚きで私たちを驚かせたコンテンポラリーダンスとはいったい何なのかというのをもう一度原点に返ってじっくりと考えてみたいと思います。
セミネールではこれまで私が講師を務めてきましたがこの新シリーズでは、私自身も生徒の1人として毎回、テーマを決めたうえでゲストを呼び話を聞いたり、レクチャーしてもらうことを通じて、「コンテンポラリーダンスとは何か」について一緒に考えていくことにしたいと思います。次回はピナ・バウシュの予定。
【日時】2011年5月26日(木)p.m.7:30〜
【場所】〔FINNEGANS WAKE〕1+1 にて
- 作者: 桜井圭介,押切伸一,いとうせいこう
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1998/08
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 12回
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オリエンテーション
第1回 W・フォーサイスと無意味の人びと
第2回 ピナ・バウシュと物語な女たち
第3回 BUTOHと日本のからだたち
第4回 ローラン・プティとグルーヴィーな奴ら
補講 またまたピナ&フォーサイス
第1回:W・フォーサイスと無意味の人びと
1.ゲームの規則
2.フォーサイスのダンスは速い
3.フォーサイスはプティパとバランシンなしにありえない
4.脱構築はカニングハムから芽吹く
5.ラバンの「二十面体」がフォーサイスを準備した
6.フォーサイスは「ポストモダン・ダンス」のあとにやってくる
7.フォーサイスは超越的な意味が嫌い
8.フォーサイスはコンピュータで振付をする
9.無意味な人びとをディスカッション
「ダンス×アート 源流を探る W・フォーサイス×ヤザキタケシ」セミネールin東心斎橋をはじめたいと思います。このセミネールではいつもは私が講師になって皆さんに私が今、注目しているアーティスト(劇作家・演出家・振付家・ダンサー)を紹介していくわけですが、この「源流を探る」では一応、コーディネーターと呼んでいますが、私も生徒の1人として、ゲストに話を聞く形で一緒に考えていこうという形で進めていきます。
前回はダムタイプの音楽を担当していた山中透さんをゲストに「ダムタイプと音楽」というのをやりましたが、今回は関西を代表するコンテンポラリーダンサーであり、振付家であるヤザキタケシさんをゲスト講師に迎え、映像を見てもらいながらダンスについて考えていこうと思います。
今回取り上げるのはW・フォーサイスです。実は私がダンス、特にコンテンポラリーダンスを見始めたのは1990年代の前半ぐらいからで、その時に文字通りに教科書がわりに参考にしていたのが桜井圭介らによる「西麻布ダンス教室」という本です。いまは絶版になってしまっていて、簡単には読むことができないのが、残念なのですが、この本はそれまでのダンス入門書とは大きな違いがありました。
というのはそれまでのダンスの本というのは紹介するのにまずは歴史からという風になっていることが多くて、現代のダンスを知ろうとしていてもまずはモダンダンスであればイサドラ・ダンカンからはじまり、ロイ・フラー、ルース・セント・デニスを論じてついにマーサ・グラハムに至るようなところがあって、ここでもyou tubeダンス入門*1などと称して、そうした講義のまねごとのようなことをWEB上でやってみたこともありましたが、この「西麻布ダンス教室」は全然そういうのとは違います。
ここでは現代のダンスにおいてもっとも重要な作家としてW・フォーサイスとピナ・バウシュの2人をまず取り上げ、すべてのダンスをいわば両極端ともいえるこの2人の天才的なアーティストの間に配置してマッピングしていく。実は舞踏、ローラン・プティにもそれぞれ一章を割いているので、いま説明したのはいささか乱暴すぎる見取り図であるわけですが、この「ダンス×アート 源流を探る」のシシリーズでまずフォーサイスをそしてこの次にピナ・バウシュを取り上げようと考えているのはなににもましてその時の「見取り図」をもう一度再考してみたいということがありました。
桜井圭介氏は「西麻布ダンス教室」の冒頭に「ダンスマトリクス」というのを置いています。これは縦軸に天上的(運動)⇔地上的(身体)という対立軸、横軸に抽象⇔具象という対立軸を置き、それによって全体を4つのエリアに分類・区分けします。そしてフォーサイスはここでは左上の抽象・天上的のエリアに置きます。ついでに言うとそのまったく逆のエリア、つまり具象かつ地上的というところにピナ・バウシュがいるわけです。
さて、桜井氏の作成したダンス・マトリクスによれば抽象・天上的というフォーサイスの近くにはフォーサイスのほかにバランシン、マース・カニングハム、バウハウスのシュレンマーなどがいます。
ウィリアム・フォーサイスは、1970年代に活動を始め、1983年からフランクフルト・バレエ団との活動がスタートさせます。1990年代には、その今までにない新しいバレエは最高潮に達し、非常に高い評価を受け、1990年代に起こったコンテンポラリーダンスブームを牽引します。いち早くコンピューターによる振付も導入しました。20世紀最高のバレエ団と称されることもあります。ダンス界だけならず、様々な方面にも多大な影響を与えました。
その特徴はなんといってもバレエの「脱構築」です。脱構築(デコンストラクション)はもともとはフランスの思想家ジャック・デリダの中心をなす思想です。ハイデガーの『存在と時間』に登場する「Destruktion」という概念を独自に解釈し、破壊のみならず建設的な意味合いを持たせたもので、内部/外部、自己/他者、善/悪、男/女など、古代ギリシア以来の西洋形而上学が確立してきた2項対立を打破し、そこから新しい差異を生みだそうとする意図を持つ(デリダはそうした新しい差異を、従来の差異「différence」と差別化するために差延「différance」と命名した)。1960年代にこの概念を着想して以来、デリダは多くの著作を通じてさまざまな問題を提起し、フランスの思想界で大きな議論を呼びました。本来は哲学の概念ですが、その議論は海を越えてアメリカにも波及し、ポール・ド・マンをはじめとする批評家が文学のテキスト解釈に応用、「脱構築派」と呼ばれる大きな勢力を築きました。さらに1980年代には、フランク・O・ゲーリーやピーター・アイゼンマンらの装飾的なデザインが脱構築にたとえられるなど建築の分野にも影響が及び、1988年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)にて「脱構築の建築」展が開催された。
それぞれの分野において脱構築という言葉は微妙な意味の違いを見せており、フォーサイスの意味する脱構築がいかなる意味を持っているのかについては以前から疑問を持っていました。それはフォーサイスの脱構築というのはデリダのオリジナルな脱構築の概念そのものというよりは建築の脱構築派などを念頭に置いて主張されたものではないかということです。
「バレエの脱構築」というのはその仕組みについて私の理解するところものものによって説明すると以下のようなものになります。まず、バレエの要素を「パ」すなわち「ステップ」に分解します。そのうえで要素である「パ」をそれぞれ単独で切り離しうるものと考え、通常のバレエでそれが現れる一連のつながりから切り離し、デタラメな順番につなぎかえて、それを踊ってみます。
マリウス・プティパ Sleeping Beauty-Prologue
ジョージ・バランシン
実はフォーサイスの以前からいわば有機的に組み合わされることによって、つながり全体が「意味のある連関」として出来上がっているダンスを抽象的な動きの無作為な連続に解体していってしまおうということはやられていたことがあります。その一例がマース・カニングハムです。今回はフォーサイスについての講義なのでここでは詳細をはぶきますが、「頭・胴体・腕・足をバラバラに動かす」という「カニングハムのパラレル」などという技術がここでは開発されます。
マース・カニングハム
Oskar Schlemmer
Twyla Tharp
Daniel Libeskind
桜井圭介「クインッテット」
http://www.t3.rim.or.jp/~sakurah/quintet.html
「クインッテット」1993
イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレベーティド シルヴィ・ギエム 1987
William Forsythe's Impressing the Czar (Royal Ballet of Flanders) 1988
artifact 1984
As a Garden in this Setting - William Forsythe 1993
parts of the first act of Eidos/Telos 1995
浅田彰「フォーサイスの現在」
http://www.kojinkaratani.com/criticalspace/old/special/asada/techo12.html
workwithinwork
pretty ugly tanz koln アマンダ・ミラー
アマンダ・ミラーの松山滞在製作から生まれたYummy Dance
フランクフルトのバレエ映像集
http://wn.com/Ballett_Frankfurt
脱構築Deconstruction
(筑摩書房)フランスの思想家ジャック・デリダの中心をなす思想。ハイデガーの『存在と時間』に登場する「Destruktion」という概念を独自に解釈し、破壊のみならず建設的な意味合いを持たせたもので、内部/外部、自己/他者、善/悪、男/女など、古代ギリシア以来の西洋形而上学が確立してきた二項対立を打破し、そこから新しい差異を生みだそうとする意図を持つ(デリダはそうした新しい差異を、従来の差異「différence」と差別化するために差延「différance」と命名した)。1960年代にこの概念を着想して以来、デリダは多くの著作を通じてさまざまな問題を提起し、フランスの思想界で大きな議論を呼んだ。本来は哲学の概念だが、その議論は海を越えてアメリカにも波及し、ポール・ド・マンをはじめとする批評家が文学のテキスト解釈に応用、「脱構築派」と呼ばれる大きな勢力を築いた。さらに1980年代には、フランク・O・ゲーリーやピーター・アイゼンマンらの装飾的なデザインが脱構築にたとえられるなど建築の分野にも影響が及び、1988年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)にて「脱構築の建築」展が開催された。デリダ自身もアイゼンマンとの協働を試みたことがある。
- 作者: ジャック・デリダ,林好雄
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/06/08
- メディア: 文庫
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ウィリアム・フォーサイスは、1970年代に活動を始め、1983年からフランクフルト・バレエ団との活動がスタートします。1990年代には、その今までにない新しいバレエは最骨頂に達し、非常に高い評価を受け、1990年代に起こったコンテンポラリーダンスブームを牽引します。いち早くコンピューターによる振付も導入しました。20世紀最高のバレエ団と称されることもあります。ダンス界だけならず、様々な方面にも多大な影響を与えました。
フォーサイスの方法とは、従来のバレエ、全ての関係を持ちうるような世界も身体も前提されておらず、それぞれの動き、ポワント、ポジション、体の部分、音、ものが切断されたバラバラの状態から始まります。切断とは、それとか世界を見ているにも関わらず、見ていないというところに生じると前述しましたが、この場合には初めから見ていない状態、虚構、嘘、無意味な状態だということです。(モダンダンス的)フォーサイスのやろうとしていることとは、そのバラバラになっているものを次々繋いで、そのつど新しい身体や世界を作ることで、嘘を現実にしようとするシミュレーションです。
その繋ぎ方は、フォーサイスがノンリニアな対位法と呼ぶ方法で、全ての動きを管理するような中心、身体とか物語に沿って展開するのではなく、無関係なA、B、C、D……を、A+B+C+D+……のように、もちろん順番を変えてもいい、単純に横に繋いでいく。この繋ぎによってそのつど身体や世界が作られるというわけです。繋ぎの方法はいくつかあって、コンピューターを使って繋ぎをシミュレートする方法の他になぞるという方法があります。なぞるやり方について。
動き初めはなんでもいいのですが、とりあえず動きながら、他のダンサーの動きや影、あるいは床でも壁でもいい、それをなぞる動きをする。ある動いているダンサーに他のダンサーの動きを取り入れることをフォーサイスはフィードバックと言います。そのなぞり方は、腕や足を折り曲げたり、ねじったり、くにゃくにゃです。なんで?ある動きに対して、まだ身体に含まれていない切断された動きがあるんだってことを演出するためにです。そしてその動きを今の身体に取り入れてるんだぞと。これを繰り返してあれこれ、あちこちで次々と繋げていく。(ソロ作品やラフォーレでのワークショップを見ると分かる。)このことをフォーサイスは、自己組織化とか無意識に動くこととか呼んでいます。このような絶え間ない身体の変化、世界の変化が脱構築(デコンストラクション)と呼ばれる理由です。
1990年代に特に建築というジャンルでフォーサイスが注目されたのは、1990年代前半に流行った建築におけるデコン(デコンストラクションの略称)が、建築をただ解体したかのようなものや、断片を並べただけのものが大多数でした。(かっこよかったけどね。)そんな中、フォーサイスのやり方は、断片を繋げて構築したそばからすぐに他の断片と繋ぐという、建築では難しい脱構築だったからです。
でもこのシミュレーションにはいろいろ問題もあると思うんです。バラバラの状態から始めたにも関わらず、くにゃくにゃなぞることで切断された動きがあると演出してしまってることです。つまり、今の身体から無理矢理断片を押し出すということ。
それと、繋ぎが滑らかすぎるということです。シミュレーションとは断片と断片をそのつど組み合わせることです。もっと断片化された動きを明確に区分する必要があるのではないかと。フォーサイスのやり方は固定されたシミュレーションであり、そのようなシミュレーションだからこそ、その背後にシミュレーションを可能とするようなデータベースというホントのものがあるかのように想像してしまう。むしろそのようなデータベースに管理されているのです。ウィリアム・フォーサイス&フランクフルト・バレエ団
「ARTIFACT」(1984初演、1994.11.10-11/神奈川県民ホール・第1回神奈川芸術フェスティバル)
「ALIE/N A(C)TION」(1992初演/パリ、1995.10.3-8/渋谷・東京 Bunkamura)
「Eidos:Telos」(1995初演、1996.4.4-9/上野・東京 東京文化会館)
フォーサイスソロ映像
勅使川原三郎による振付
「WHITE CLOUDS UNDER THE HEELS」 PART I (1994)、PART II (1995)インスタレーション
「フォーサイス博士のマインドマシン」(1994.11.3-13/横浜 ランドマークプラザ)
「 Peter Welz in collaboration with William Forsythe Whenever on on on nohow on/Airdrawing」
(2005.9.18-10.30/シカゴ)、映像インタビュー
「テクノロジーと(しての)身体」(InterCommunication11/NTT出版、1995)
聞き手・浅田彰
「21世紀のダンスに向かって」(InterCommunication14/NTT出版、1995)
浅田彰、小林康夫との対談、「ダンスの現場から/Part3〜身体と都市、現代の空間の冒険」、第一夜「フォーサイスを囲んで」(1994.10.31/シアターX、両国・東京)より。
「ウィリアム・フォーサイスの世界」(InterCommunication17/NTT出版、1996)
ICCワークショップでの踊りながらのダンス解説とディスカッション(フォーサイス+ダナ・カスパーセン+磯崎新+多田富雄+浅田彰)の収録。(1996.4.1/ラフォーレミュージアム原宿、原宿・東京)
「ICC インタヴュー・シリーズ 10:ウィリアム・フォーサイス」(NTT ICC HIVE)
映像。その他
イッセイ・ミヤケとの仕事多数あり。
映像
フローニンゲンの書プロジェクト参加。
詳しくは、InterCommunication2(1992)に。
http://bunka.gakuin.ac.jp/cmc/creation/forsythe/005.html
乗越たかお
http://books.google.com/books?id=zBuZjpZDM2gC&pg=PA88&dq=%E4%B9%97%E8%B6%8A%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%81%8A%E3%80%80%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B9&hl=ja#v=onepage&q=%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B9&f=false
Enemy in the Figure 1989 (「肢体の原理」の第2部)
建築家ダニエル・リベスキンドに捧げられた作品。「FIRE」というダンスの夕べに初演。
- 作者: 日野晃,押切伸一
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2005/08
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William Forsythe's The Vertiginous Thrill of Exactitude(キーロフバレエ)
http://www.ballet-dance.com/200502/articles/Kirov20050205.html
Kammer/Kammer
http://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/article999327.ece
Ballet Frankfurt - William Forsythe - Artefact - Eidos: Telos - Sadler's Wells
http://www.verinhaottoni.com/diary/cultural/dance/059.html
Forsythe's musical Isabel's Dance in 1986
isabels dance
2002年にフランクフルト・バレエ団はクラシックの上演を主体にするとし、フォーサイスの解任を発表。世界中のバレエファンからの抗議により取り消されたが、財政難を理由に2004年7月に解散、フォーサイスはプライベート・カンパニー(The Forsythe Company)を新たに立ち上げた。2005年1月よりその活動を開始。カンパニーはザクセン州、ヘッセ州、ドレスデン市、フランクフルト・アム・マイン市、スポンサーより支援を受け運営している。現在は18名の専属ダンサーがフォーサイスと創作活動を共にし、2005年4月の新カンパニーのワールドプレミア公演を皮切りに、フランクフルト、ドレスデンを拠点に世界各国で公演を行っている。