下北沢通信

中西理の下北沢通信

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課題曲と自由曲@SCOOL

課題曲と自由曲@SCOOL

振付・ダンス

Aokid、岡田智代、神村恵、木村玲奈、酒井直之、白井愛咲、杉本音音、手塚夏子、捩子ぴじん、福留麻里、山賀ざくろ

日程

7月21日(日)
14:00 / 18:00
※各回課題曲ミニレクチャーあり

料金

前売2,500円 当日3,000円


7.21 14:00 18:00
オープンはスタートの30分前になります。



「ダンス作戦会議」による新企画「課題曲と自由曲」、ダンスが「音楽」に、真正面から向き合います。ダンサーは、全員共通の“課題曲”と、各自選曲した“自由曲”をそれぞれ振り付け、踊ります。その場で音に即興的に反応するのでもなく、ダンス作品の中の「効果」として位置づけるのでもない、音楽とダンスの親密な関わり。

課題曲:
Duke Ellington & his Orchestra “ Sophisticated Lady ”
1933 HITS ARCHIVE: Sophisticated Lady - Duke Ellington (Brunswick version)
(1933)
課題曲視聴リンク先→ https://www.youtube.com/watch?v=-Y__G3Pa5Fw&feature=youtu.be
B
課題曲選曲:桜井圭介
主催:ダンス作戦会議

  

 いろんなダンサーがあらかじめ用意された課題曲と自らが用意した音楽に合わせて、ひとりづつ踊っていくというダンス企画である。今回はAokid、岡田智代、神村恵、木村玲奈、酒井直之、白井愛咲めめみ、杉本音音、手塚夏子、捩子ぴじん、福留麻里、山賀ざくろの11人が参加。
 これまでもダンスのショーケースといわれる企画は数多く見てきたが、ダンサー(実作者)であることが多い企画者が選出すると狭い範囲の傾向に特化したものとなりがち。逆に門戸を広げるとコンセプトもあいまいで、散漫なものを見せられることが多かったりもする。
 この「課題曲と自由曲」は課題曲で音楽に自分がどのように向かい合うかということで出てくるアプローチの偏差を見せてもらうとともにそれを踏まえながらも自由曲では自らが用意した音楽(音源)に向かい合うさまを見せることで、ダンスの表現の多様性を見ることができる。課題曲は桜井圭介氏が選定、今回はジャズのスタンダード、デューク・エリントン「Sophisticated Lady」が選ばれたが、おそらく課題曲のジャンルが変更になれば全体の雰囲気は大きく変わり、まったく異なるものが見られそう。
 今回の目玉は手塚夏子が真っ赤なドレスで松田聖子を踊るという目の前にあるのが信じがたいものが見られたこと。課題曲でもなければジャズで踊るのは見られないであろう神村恵が見られたのもよかった。異色という意味では自民党の安倍総裁らによるに合わせて踊ったねじぴじんも「らしい」と言えばらしかった。ダンス作戦会議はこれまでもいくつかの企画を開催してきたがaokidを除くと懐かしい顔触れが多かった。今回は杉本音音、若手のダンサーも参加。沈滞ぎみとも言われているコンテンポラリーダンス起爆剤として期待が高まる。
 客席には白井剛や山田せつ子の姿もあったか他にも参加してほしいダンサーいるので、次回も開催してほしい。