この日は朝9時半に起きて朝食をホテルでとった後、演劇祭の事務局のあるHUBのチケットセンターに行き、観劇予定のチケットを購入。が、ここで早くも20日に見るつもりだった「Hamlet」がソールドアウトになっていることが分かりやや動揺。スケジュールを作り直すことを強いられる。しかし、とりあえずペーター・スタイン演出「かもめ」などほかのチケットは手に入れることができひと安心。この日いきなり売り切れ地獄に落ちるとは……。
この日は昼からDance Baseというスコットランド・ナショナル・ダンスセンターが運営しているダンススタジオでのダンス公演を見に行く予定で、チケットを購入に行くが、ここでも見るつもりの4公演のうち2公演がすでに残りの全ステージ売り切れ。今までこういうことはエジンバラではあまりなかったので、インターネットで来る前に予約しておけばよかったとくやむが後の祭りである。
仕方ないので、翌日見る予定にしていたAURORA NOVAフェスティバル(今回の最大の目的のひとつでもある)を前倒しで組み入れることにする。
12時半〜 ASIAN DANCE(Dance Base) ★★ インドとネパールの伝統的舞踊。どちらもトラディッショナルスタイルとは書いてあったが、音楽などからみるとシンセサイザーやギターが使われていたりして、伝統的なダンスをそのまま上演しているとは思えない。インド人の女性ダンサーは素晴らしい。
2時半〜 NATS NUS DANSA「Loft」(St Stephen)(スペイン)★★★ 映像とダンスのコラボレーションというコンセプトは昨年見た「FULL」と同じ。ところどころ素晴らしいアイデアはあるが、ソロダンスはムーブメントの単調さが作品全体の印象を「FULL」と比べてダウンさせている。
4時10分〜「PANDRA88」(ドイツ)★★★★ 昨年はこの人たちの作品「FALLEN」をダンス作品だと思って見たので評価しかねる部分もあったのだけれど、今回の作品を見て分かったのは作りたかったのは「ダンス」作品ではなく、あくまでダンスは部材なのだということが分かった。パフォーマンスとして「PANDRA88」はよくできた作品で、2日目にして判断するのは早いが今回エジンバラで見たうち屈指の舞台になるかもしれない。
8時〜「EURPEAN DANCE」(Dance Base)★★ スコットランドのカンパニー、アンサンブルグループとオーストリアの2人の振付家の作品の3本立て。スコットランドのカンパニーは2つのカンパニーがDance Baseで単独公演をしたのだが、いずれもチケットがソールドアウトで見られず、唯一見ることができるこのカンパニーに期待したのだけれど「英国のコンテンポラリー(ダンス)はだめ」というこれまでの私の印象を覆すどころか一層深めるにとどまった。オーストリアから来た2組のうち1組は映像とダンサーを組み合わせた作品で悪くはないが、コンセプトがこの日見たNATS NUS DANSA「Loft」に似ていて明らかに見劣りがするので印象がよくなかった。もう1人のはオーストリアの北村成美かって思わせてちょっと変で面白かった。
(いちおうこの日は了)