Aeneas Wilder(アニアス・ワイルダー)「Empirical Association」を見る。
昨年アートコートギャラリーで開催された英国の現代美術家、アニアス・ワイルダーのインスタレーションの制作風景と展示を記録したDVDである。この展覧会は私も見にいって非常に面白く思った記憶があるのだが、ページ内検索では出てこず、どうやらこのサイトでは書き落としているようだ。もっとも、演劇・ダンスについてはレビューが書けなくても少なくとも観劇の記録だけは残しておきたいということで、力尽きたエジンバラ演劇祭の観劇記録以外はでくるだけ書き込むようにしているのだが、それ以外のものは実は漏れが多い。
例えば映画や本などはこの日記によれば全然読んでない(見ていない)ことになっている時期があるが、そんなことはないので実際にはなにか見ているはずだが、しばらくたつと映画などなんか見たはずだが、なにを見たかさえ、ここに書き込んでないと忘れてしまっていることが多くて、これはちょっと怖いことである。
アニアス・ワイルダーはスコットランド出身の美術家で、ある場所に出かけていってそこで素材となる木材などを調達。それをいっさいネジや釘などの止め具を使わずにただ、積み上げて重ね合わせるだけで、建造物のようなオブジェをつくってしまうというのが得意技。
どんなものかはこの説明だけでは分からないと思うので、興味のある人はここ*1にある写真も参照してほしい。
実はこの人の展示に興味をもったのは昨年エジンバラにいった時に知り合いになったギャラリーの親父さん*2から、私が大阪在住だと知ると「私の知り合いのアーティストが秋ごろに大阪の川の近くにある大きめのギャラリーで展覧会をやる。面白いと思うからぜひ見にいってやってほしい」と薦められたからだ。もっとも、親父さんがギャラリーの名前を忘れてしまっていたせいで、川の近くの大きなギャラリーだけの情報ではキリンプラザ大阪ではないかと大きな勘違いをしていたうえにエジンバラ訪問以前に実は彼の展示を京都芸術センターで見たことがあったのにそれにも気がついていなかったという大間抜けぶりを発揮していたのだが。
実はこの人の作品展が面白いのは最終日に「キック・ダウン」と称して、そこで展示されていた作品を蹴り倒して一瞬のうちに崩壊させて、もとの木材の残骸にしてしまうというイベントを行うことで、残念ながらどうしてもいかなければならないダンス公演とスケジュールが重なってそれを生で見ることはできなかったのだけれど、その様子もこのDVDでは紹介されていて面白い。