LOVE THE WORLD「FRUITS」(大阪芸術創造館)を観劇。
西田シャトナーの率いる若手劇団LOVE THE WORLDの公演。南港のラフレシア演劇祭で上演した「仮面劇 リラックス」に引き続き、西田が演出。ステージングとしてマイム演技、集団構成をいいむろなおき、空間を切り取る舞台美術をはしのちなつが製作。前作同様、集団の演技でなにもない空間に象徴的な空間を立ち上げていく刺激的な舞台となった。
この集団には確かにパフォーマーのスキルの部分では課題があって、その課題はおせじにも今回も解消されているとはいいにくいのだが、公演を重ねるごとに進歩はしている。
今回の舞台も人間がここでは山に入って産卵するという寓話的な世界である。ここで登場するのは「人間」という設定にはなっているが、多くの外敵の前に生存すること自体が困難な世界をあえて舞台に設定することで、メタファーとして自然淘汰、競争原理、生きるというのはどういうことかなどいろんなことをそこから連想させるような仕掛けとなっている。