マシュー・ボーン「くるみ割り人形」(東京国際フォーラム)を観劇。
「くるみ割り人形」というのはチャイコフスキーの音楽は名曲なのだが、バレエとしての筋立てはあまりにもたわいないのでこれを改作して見ごたえのあるバレエに仕立て上げるというのはそんなに簡単じゃないはず。その意味では以前見た「白鳥の湖」「ザ・カーマン」のような舞台や設定を変えることで物語を読み替え、よりリアリティのある世界に移し変えるというというのとはまったく違うアプローチながら
なかなか面白い作品を作り上げたものだと感心させられた。
それにしても前半の孤児院に舞台を移した読み替えはまだしも、後半に次々でてくるまるで劇団☆新感線のような濃いキャラの連発には思わず大笑いしてしまった。特にこの日は3階席から見ていたこともあつて、後半登場する男性キャラは濃いメイクのせいですべて遠目には右近健一が演じているように見えてしまい、それが余計におかしさを倍増してしまったのだが……。