下北沢通信

中西理の下北沢通信

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「キュレーターシリーズ #1:外舘和子(茨城県陶芸美術館 学芸員)「息づくかたち ーanother world ー」

アートコートギャラリーで「キュレーターシリーズ #1:外舘和子(茨城県陶芸美術館 学芸員)「息づくかたち ーanother world ー」*1を見る。
出展作家:伊藤遠平(右写真は「カレキノモリ(ハチ)」)・永富悦史*2・中村義孝
 アートコートギャラリーに出かけたのはこれが2回目なのだが、大阪のギャラリーとしては天井も高くて、2つある展示室をつなぐ回廊の部分からは中庭の部分もガラス越しに見えるなど面白い空間で、展示のレベルもなかなか高いと思わされた。
 今回は外舘和子(茨城県陶芸美術館学芸員)という人のキュレーションにより3人の作家を取り上げているが、キュレーターが関東の人のせいか選ばれた作家もいずれも関東の人のようだ(うち、2人は茨城の人みたい)。
 伊藤遠平、永富悦史はそれぞれ虫がモチーフのようだが、伊藤は気持ち悪さと可愛さが同居したようなキャラの虫たちで、非常に面白かったのだが、ある意味、これのどこが現代美術と首をかしげさせるようなところがないではなかった。一方、永富悦史は厳密にいえば虫というよりは虫のような形をしたなにか奇妙な生き物を思わせるようなオブジェ。こちらは「鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活」(H.シュテュンプケ著)に登場する想像上の生物である鼻行類なんかをちょっと連想させるような造形であった。 

*1:http://www.artcourtgallery.com/page.html 2004年4月16日[金]-5月15日[土]

*2:http://www.d1.dion.ne.jp/~nagg/