下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

2010年ダンスベストアクト

 演劇ベストアクトに続き2010年ダンスベストアクト*1*2*3 *4を掲載することにしたい。原稿はまだですが、とりあえずリストだけ先に掲載します。さて、皆さんの今年のベストアクトはどうでしたか。今回もコメントなどを書いてもらえると嬉しい。

2010年ダンスベストアクト
1,ヤザキタケシ×森山未來「Revival」@アートシアターdB*5
2,珍しいキノコ舞踊団「20分後の自分と。」@3331 Arts Chiyoda*6
3,矢内原美邦ダンス公演「桜の園 〜いちご新聞から〜」@あうるすぽっと*7
4,きたまり「ダンスを言葉にする道」横浜市開港記念会館

5,KENTARO!!「僕はまた1人、今日も未完成の音楽で歌う」こまばアゴラ劇場
6,アンサンブル・ゾネ「Fleeting light」神戸アートビレッジセンター
7,勅使川原三郎+佐東利穂子「オブセッション兵庫県立芸術文化センター
8,白井剛「静物画-still life」@京都芸術センター
9,南弓子「BINTA@神楽坂ディプラッツ
10,ウミ下着「あの娘の部屋に行こう」@シアターsenka

ヤザキタケシが初期の代表作である「スペースX」「不条理の天使」を再振付。森山未來の参戦も話題となった。バレエなどと異なり、自分の振付作品を自分で踊るソロ作品などが多いコンテンポラリーダンスのジャンルでは時折その人自身による再演というのはあっても、作品が他のダンサーに振り移されて、レパートリー化され、世代を超えて伝達されていくという機会は少ない。
 今回はヤザキタケシの代表作である「スペースX」「不条理の天使」を彼よりも若い世代にあるダンサーが踊るとともに本人もひさしぶりに再演、さらには新作「ミューザー(沈思者)」をアローダンスコミュニケーションでの盟友である佐藤健太郎に振り付けるとともに自らも踊るというきわめて意欲的な内容で、作品数こそ3本と多くはないが、同じ作品が本人も含めて複数のダンサーに踊られることで、ダンサー・振付家ヤザキタケシの集大成的な位置づけを感じさせる公演となった。
 さらにこの公演には地元神戸の出身でもあり、阪神・淡路大震災15年 特集ドラマ「その街のこども」やドラマ「モテキ」の主演やバーコフ演出の「変身」への出演などで大活躍の若手俳優森山未來が「不条理の天使」を踊るということでも話題となり、注目された。
珍しいキノコ舞踊団「20分後の自分と。」は3331 Arts Chiyodaの屋上で上演されたとても彼女ららしい楽しさに満ちた作品。台風の襲来などによる天候悪化により、連日中止を余儀なくされ、運よく見ることのできたこの日の公演に

*1:2006年ダンスベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20061229

*2:2007年ダンスベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20080102

*3:2008年ダンスベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20090111

*4:2009年ダンスベストアクトhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20091224

*5:ヤザキタケシ×森山未來「Revival」レビューhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20101205

*6:珍しいキノコ舞踊団「20分後の自分と。」レビューhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20101029

*7:矢内原美邦ダンス公演「桜の園 〜いちご新聞から〜」