「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」(短編集、ハヤカワ文庫) を読了。もともとは収録作品「フランシス・カーファクス姫の失踪」がエジンバラで見た「SHERLOCK HORMES The Delicate Art of Murder」の原作だったので、元のストーリーを確かめてみようと買ってきたのだが、全部通して読んでみるとやはりホームズは面白い。ただ、その中では「フランシス・カーファクス姫の失踪」はミステリ的なアイデアとしてはたいしたことのない作品で、そのため「SHERLOCK HORMES The Delicate Art of Murder」はホームズとワトソンの捜査に同行するようにしてディーンギャラリーを出発して、エジンバラ郊外のディーン村の自然や風景を味わうという企画自身の面白さは抜群なのだが、せっかく、ホームズを引っ張り出した割にはミステリ劇としてはイマイチなのであった。それにしてももっとほかにいい作品があるはずなのになぜこれになったのだろう。
シャーロック・ホームズの最後のあいさつ (創元推理文庫 101-4)
- 作者: コナン・ドイル,阿部知二
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1960/11/18
- メディア: 文庫
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