「共生する美術 Under1945」(京都芸術センターギャラリー北・南)を見る。
キュレーションは尾崎眞人。「20世紀の美術が表現してきたイメージの変貌・変換・引用・差異・連続といった問題提起を考える展覧会」という。
奈良美智は浮世絵を引用して換骨奪胎した「UKIYOシリーズ」が8点。村上隆も日本画から引用を含む平面作品が2点。知名度からいえばこのあたりがメインといえそうだが、実際の作品では初めて作品を見たのだが、母の幼年時代の写真をコラージュして同じ場に自らが立つという笠木絵津子の作品が印象に残った。
拾った陶器や卵のかけらを考古学での土器の再現のように加工してまったく別のものを作りだすという豊嶋康子の「復元」もなんとも人を食ったようなところが面白かった。