下北沢通信

中西理の下北沢通信

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2006年ダンスベストアクト

 私個人の2006年ダンスベストアクト*1を掲載することにする。

2006年ダンスベストアクト
1,砂連尾理+寺田みさこ「I was born」(こまばアゴラ劇場
2,Monochrome circus+藤本隆行ダムタイプ)「Refined Colours」(滋賀会館)
3,矢内原美邦ソロ「さよなら」(シアタートラム)
4,千日前青空ダンス倶楽部「水の底」(アートシアターdB)
5,珍しいキノコ舞踊団「また家まで歩いてく。」(スパイラルホール)
6,Ko&Edge Co.「DEAD 1+」(「踊りに行くぜ!!」各会場)
7,CRUSTACEA「R 改訂版」(アートシアターdB)
8,KENTARO!!「井上君起きて、起きてってば!!」(「踊りに行くぜ!!」in広島)
9,アンサンブル・ゾネ「Driving in Nail」(神戸アートビレッジセンター
10,シャッツカマー「レインコード」(アトリエ劇研)
次点、少年王者舘・夕沈ダンス「アジサイ光線」(シアターグリーン
次点、山崎広太「chamisa4℃」(京都芸術センター)

 今年は松田正隆の劇世界のダンス作品化に挑んで、これまでにない新境地を見せてくれた砂連尾理+寺田みさこ(じゃれみさ)。書き下ろし新作であった「パライゾ・ノート」(アイホール)もよかったが、再演を繰り返すうちにもはや特定のテキストにはよらず松田正隆のエッセンスを凝縮したような舞台を作り上げた「I was born」がきわめて印象的であった。特にこの作品での寺田みさこの超人形を思わせる特異な身体性はまさにワン・アンド・オンリーのもので、来年(2007年)に予定されているソロ作品がどのようなものになるのか今から楽しみで仕方がないのである。
 Monochrome Circus(=坂本公成)の充実ぶりも今年強く印象に残った。ここでは海外ツアーによる上演を通して以前に見た時よりも一層ソリッドに完成度が高まった照明家、藤本隆行ダムタイプ)とのコラボレーション作品「Refined Colours」を選んだが、「踊りにいくぜ!!」への参加で急速な成長を遂げつつある佐伯有香のソロ「怪物」を含むショート・ピース集「『水の家』Project」も年間ベスト級の好舞台であった。

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*1:2004年ダンスベストアクトはhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20050119、2005年ダンスベストアクトはhttp://d.hatena.ne.jp/simokitazawa/20060118