「ハマの夜祭り番長襲名記念 ももクロ夏のバカ騒ぎ2025 in 横浜スタジアム」DAY2
「ハマの夜祭り番長襲名記念 ももクロ夏のバカ騒ぎ2025 in 横浜スタジアム」DAY2に参戦。夕刻、暑い中にもスタンド席には涼風が吹き抜ける気持ちよさのなかでライブはスタート。この日は「天手力男」が1曲目で会場はいきなり爆発的な盛り上がりを見せた。
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「天手力男」といえば日産スタジアムでの「桃神祭」(上記映像)で開催時間が遅れるほどの大雨のなかでの始まりから曲の途中で空が次第に明るくなり、曲が終わった瞬間夏菜子の「晴れたぞー」の声とともに空には虹がかかるといった奇跡が起こったモノノフにとっては伝説的なライブが思い起こされる。そういうこともあり、ライブを前に事前に募集した見たい楽曲で1位を獲得した人気曲でもある。とはいえ、先のライブも5人時代のことであり、4人ではほとんど披露された記憶がなく、この日会場にかなり多くつめかけた10~20代の若いファンは初めて生で見たという人も多かったのではないか。私のように伝説の「桃神祭」に居合わせていた“古老”にも感慨の念はあったが、映像などをもとに期待を膨らませていた初見のモノノフには「ついにきた~」の喜びがあったかもしれない。そう思わせるほどの盛り上がりぶりであった。
さらにこれもぶち上がり曲の代表といえる「ロードショー」、夏ライブの超定番曲「ワニとシャンプー -ZZ ver.-」と続くと会場のボルテージは上がる一方、最近は年齢もあって省エネ観戦も増えている私も気が付くといつ以来か分からないほどの全力コールを連発していたほどだった*1
「ロードショー」は西武ドームでのライブでのパフォーマンスが印象的でそういえばあの時もメンバーの後ろには巨大な頭部のオブジェがあったなと過去に記憶が呼び起こされるところもあって、こういう重層化した地層のような記憶の積み重なりを喚起していくのも佐々木敦規演出の魅力だと感じた。
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これもひさしぶりに聴いた中島みゆき提供曲の「泣いてもいいんだよ」もよかった。これも北川景子主演のドラマ主題歌で発表当時はそういう印象が強かったが、いま聴いてみると歌詞に込めた世界観がまったく違って心に響いてくる。ももクロの歌唱力が格段に上がって楽曲提供者(中島みゆき)が本来込めていた曲のポテンシャルがより明確に表現されるようになっているからではないかと思わせた。
「MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰(feat. 布袋寅泰)」「Nightmare Before Catharsis」「ココ☆ナツ -ZZ ver.-」と夏曲や盛り上げ曲が続いた後、私が個人的に盛り上がったのは久々に本格的ラップ曲「堂々平和宣言」が歌われたことだ。嬉しかったものの同時に「何で突然この曲が」とも思ったのだが、歌詞を聞いて氷解した。今回のライブでは舞台上に巨大なモアイ像、エジプトのピラミッド、神社の鳥居状のオブジェが集結し、世界中のパワースポットが横浜スタジアムに集結するというのがコンセプトのひとつとなっていたわけだが、「堂々平和宣言」の歌詞の一部には「どっこい あっしらパワースポット!! hotになれねー老若男女なんのその一手に引き受けるスタイル」とそのテーマとの密接なつながりを感じさせる部分があった。
「老若男女なんのその一手に引き受けるスタイル」とある通り他のアイドルと比べるとファンの年齢層が広いのがももクロの特徴であり、強みでもあるのだが、この日驚かされたのは10~20代の若いファンがこれまでに見たことがなかったほど増えていたことだ。この日私がいたのはバックネット裏側のスタンド席の中段あたりなのだが、すぐ近くの前方に10~20代と思われる3組の若いカップルがいて、すぐ後ろにももう1組がいた。それとは別に私の隣には20代半ばの若いモノノフがいたのだが、ライブが始まる前に少し話を聞いてみると「中学生ぐらいからファンではあったが、学生時代にはお金もなくライブの生観戦はできなくて、もっぱら映像で楽しんできたが、今回近くのハマスタでライブ開催がされたことで初めて現場に足を運んだ」ということで、ネットでの感想を見てみるとこの日そういう客層はかなり多かったのではないかと思われた。実は以前、ファンクラブイベント(AEイベント)で年齢別ライブをやった時「UNDER20」だったか、正確なレギュレーションは忘れたが、客席があまり埋まらず、年齢が上のファンを追加募集したということがあった。広いファン層とはいえ、このあたりの年代は弱点でファンの高齢化を危惧する場面もあった。だが、この日は帰宅するモノノフを見ていても先ほど挙げたカップルはもちろん若者のグループが多く、さらに小さなこども連れのファミリー層も目立っていて、「女性と子供にやさしい」という陣営の戦略は見事に実を結びつつあるようで心強さを感じた。
「ももいろ太鼓どどんが節」もコロナ禍の配信ライブでは見たけれど生でのパフォーマンスはいつ以来になるのだろうか。それにしてもこれも暑い夏にやれば盛り上がることこの上ないだろう。
後半は「Re:Story」がよかった。初披露となった千葉マリンスタジアムで見ているが、その時と比べるとメンバーそれぞれの歌唱力が段違いに進歩していることがうかがわれた。
そして、ある意味この日のライブの目玉的な存在だったのが、春の一大事では出演するはずだったライブが強風で無念の中止となってしまっていた新発田の子供たちのの合唱と一緒にももクロが歌った「一味同心」である。この曲は夏菜子が作詞を担当していることもあり、見ていて心が揺さぶられるものがあった。
そして、タオル回しの3曲(「BLAST! -ZZ ver.-」「On Your Mark」「ツヨクツヨク -ZZ ver.-」)があり、その後でこの日のもうひとつのクライマックスとして本編最後に歌われた「Hababi」は本当に素晴らしかった。曲中にモニターに映し出された花火の映像に加えて、最後に一発だけ打ち上げられたりあるの花火の演出が良かった。もともと死者への鎮魂の意味合いを託した楽曲ではあったが、ももクロを続けてきた歴史の中で起きたさまざまな出来事を踏まえて、より深みを感じさせる楽曲になってきている。
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SETLIST
1.天手力男
2.ロードショー
3.ワニとシャンプー -ZZ ver.-
4.泣いてもいいんだよ
5.MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰(feat. 布袋寅泰)
6.Nightmare Before Catharsis
7.ココ☆ナツ -ZZ ver.-
8.堂々平和宣言
9.ももいろ太鼓どどんが節
10.Re:volution
11.行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
12.Chai Maxx -ZZ ver.-
13.走れ! -ZZ ver.-
14.Re:Story
15.一味同心
16.BLAST! -ZZ ver.-
17.On Your Mark
18.ツヨクツヨク -ZZ ver.-
19.Acceleration
20.Hanabi
21.overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
22.レナセールセレナーデ
23.愛を継ぐもの
24.キミノアト
【日 程】2025年8月2日(土)
【時 間】両日共通:16:00開場 / 17:30開演 / (20:00終演予定)
【会 場】神奈川県・横浜スタジアム
*1:とはいえ、そのせいで終盤数曲は体力消耗が激しく、アンコールのコールもすることができなかったのは反省点。