下北沢通信

中西理の下北沢通信

現代演劇やコンテンポラリーダンス、アイドル、ミステリなど様々な文化的事象を批評するサイト。ブログの読者募集中。上記についての原稿執筆引き受けます。転載依頼も大歓迎。simokita123@gmail.comに連絡お願いします。

こわれた家具のアーキテクツ――こわれた家具 Vol.2.0@SCOOL

こわれた家具のアーキテクツ――こわれた家具 Vol.2.0@SCOOL

作曲

灰街令

鍵盤

井口みな美、灰街令

チューバ

坂本光太

トーク

灰街令、伏見瞬

日程

6月2日(日)
18:30開場/19:00開演

チケット

2,000円(予約・当日)

6.2 SUN 19:00
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わたし(灰街令)は国立音楽大学修士課程にて作曲を学ぶかたわら、諸々の執筆活動を行っています。
その中で音楽的テーマとして発見したのが「こわれた家具」という概念です。これは言うまでもなくエリック・サティの「家具の音楽」を参照したものですが、明確な定義はじぶんのなかにも未だみつかっていません。
ただ、すべての音楽がストリーミングサービスの影響によって潜在的に家具化する現代において、つまり「家具」と「作品」が混ざり合う世界において、その環境の亀裂に何か強烈な署名が感じとられてしまう時、19世紀に誕生した「深い」聴取とは異なる仕方で新しい「音楽」のリアリティが可能になるのではないかと考えています。
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今回の「こわれた家具のアーキテクツ」では、サティの代表作である《ジムノペディ》を断片化した演奏とドローン、そして東京のサウンドスケープを素材に、4分33秒×10の、こわれた家具の時間が設計されます。
演奏は国立音楽大学修士課程を修了したピアニストの井口みな美、同大学博士課程に在籍するチューバ奏者の坂本光太とともにおこなわれ、また終演後には、批評家であると同時に演奏・作曲活動を展開している伏見瞬とアフタートークが開催されます。

 ジャンルを区切れば現代音楽のライブということになるのだろうが、街中で録った環境音をサンプリング、これとエリック・サティのジムノベティー、作者によって作曲された音楽の断片的な生演奏を組み合わせ、ジョン・ケージ4分33秒のフォーマットに落とし込んでいる。