五反田団『五反田怪団2019 恐ろしんぼ』@アトリエヘリコプター
五反田団
『五反田怪団2019 恐ろしんぼ』
作・演出 前田司郎五反田怪団特別篇! 『恐ろしんぼ』いつもの五反田怪団がスケールダウンして今年も帰ってきた! この夏は 究極の怪談vs至高の怪談 それぞれのプライドをかけた怪談バトルを繰り広げます。怪談とトークと小芝居のイベントです。みんなで幽霊と戦おう!
前田司郎
取材・監修
吉田悠軌
出演
安藤奎
(劇団アンパサンド)
桜町元
(青年団)
菅原雪
大山雄史
(五反田団)
前田司郎
(五反田団)
吉田悠軌
(とうもろこしの会/五反田団)
他
公演日程
2019年
9月13日(金)~16日(月・祝)
各日19時開演
全4回
受付開始は開演の40分前・開場は20分前
五反田怪団特別篇! 『恐ろしんぼ』いつもの五反田怪団がスケールダウンして今年も帰ってきた! この夏は 究極の怪談vs至高の怪談 それぞれのプライドをかけた怪談バトルを繰り広げます。怪談とトークと小芝居のイベントです。みんなで幽霊と戦おう!
前田司郎
取材・監修
吉田悠軌
出演
安藤奎
(劇団アンパサンド)
桜町元
(青年団)
菅原雪
大山雄史
(五反田団)
前田司郎
(五反田団)
吉田悠軌
(とうもろこしの会/五反田団)
他
公演日程
2019年
9月13日(金)~16日(月・祝)
各日19時開演
全4回
受付開始は開演の40分前・開場は20分前
五反田怪団特別篇『恐ろしんぼ』は「究極の怪談vs至高の怪談 それぞれのプライドをかけた怪談バトル」とあるから何のことかと思ったが全体として料理漫画「美味しんぼ」のパロディー仕立てとなっているのだった。
吉田悠軌と桜町元の二人がそれぞれ怪談を語り、対決するという趣向なのだが、その最中に桜町が吉田のことを突然父さんと呼んで、自分のことを山岡と名乗り、吉田に向けては途中から海原と呼び掛けたり、対決を究極対至高の三番勝負とするなど「美味しんぼ」を下敷きにしているのは確かなのだが、この話がよく出来ているのは前段でそれぞれ別の話として語った物語が最後になってより大きな怪異の一部分だったということが明らかになっていく京極夏彦を思わせるような凝った構成が面白かった。
ところでこの公演で取材・監修のクレジットになっていて、出演もしている吉田悠軌という人、どこかで見たことがある人だと思ったのだが、舞台を見ている際中ははっきりはしなかった。
家に帰ってひょっとしたらと思ってネット検索してみたところ、それまで五反田団や演劇とまったく異なるジャンルだからとつながっていなかったのだが、「吉田悠軌 ももクロ」と単語検索してみるとこの人はももクロChanの怪談企画「高城オカルト倶楽部」に毎回出演していた人じゃないかというのがはっきり分かったのである。もっと、さかのぼればこの人はもともとももクロ主演という触れ込みで公開された映画「シロメ」にも出演して突然口から泡をふき失神して、高城れにを震撼させた人物でもあった(笑い)。
ももクロ出演! 映画『シロメ』予告編
さらに笑ってしまったのは「シロメ」当時6人だったももいろクローバーから早見あかりと有安杏果が脱退(卒業)したのはシロメの呪いであると論じた*1論考を発見したことであった。そして、その筆者はいまでもその首謀者のひとりとして出演者であった吉田悠軌のことを恨んでいるというのである(笑い)。
これを今読んでみると杏果とももクロ、そして両者のファンの間に起こっている全ての凶事は全てこの「シロメ」の呪いがいまも関係していることであって、だとすればそれは全て吉田悠軌のせいだと言えなくはないだろう。少なくともそういうことにすれば全ては丸く収まる。
今回の舞台でも吉田は過去にあった凶事の呪いを一身に受けるが、命からがらなんとか生き延びる。呪いの依り代(よりしろ)のような役割が果たせるのかもしれない。そうだとすればモノノフも杏果ファンも受けた呪いを全て吉田に振り向けるために劇場に行こうではないか。
「シロメ」論考より引用
そうそう、この作品には、シロメ様の都市伝説について語り、ももクロたちを本気で怖がらせる怪談師として吉田悠軌が出演しているのだが、1回目の登場でゲロを吐いて彼女たちの顔をこわばらせると、まさかの2回目の登場では自身が妖かしの存在に憑依されるという失態でまたも彼女たちを恐怖のどん底に叩き落としている。この映画を見て俺は、いくら役とはいえひたすら彼女たちを泣かし続けた吉田悠軌を許すことができず、以降憎み続けることに決めたのだった。そんなことを思い出しながら、ついでだからと久しぶりに『シロメ』を見返して驚いた。
吉田悠軌演じる件の語り部が話す、シロメ様に関する怪談が、時を経てまたも現実とリンクしたのだ!
その内容とは、「シロメ様に願いを聞いてもらうことに失敗して2人の女子中学生が犠牲になった」というものなのだが、2人の名前が「あきちゃん」と「みどりちゃん」だったのである。「あきちゃん」が「あかり」の暗喩と言えるかはわからない。しかし「みどりちゃん」はもう逃げ場がないではないか。はっきり緑って言っちゃってるんだよ。そして実際にももクロから緑までいなくなった。
そういえば、ももクロが出場した2012年、2013年、2014年の3回の紅白のうち、2014年を杏果はインフルエンザのため欠席している。そのとき「来年は5人で」と誓ったももクロだったが、翌年の落選と紅白卒業宣言によりその約束は果たせないまま、杏果は卒業した。ももクロは最後の紅白で5人揃って歌えていない。『シロメ』と「紅白」と「脱退」の符合。結局『シロメ』の呪いは杏果にまで降り掛かっていたということだろうか。