下北沢通信

マームとジプシー「あっこのはなし」@さいたま芸術劇場

マームとジプシー「あっこのはなし」@さいたま芸術劇場

作・演出|藤田貴大
音楽|UNAGICICA
出演|石井亮介 伊野香織 小椋史子 斎藤章子 中島広隆 船津健太

 

マームとジプシー常連メンバーとコミカルに30代の女性をテーマに描いた本作は、新宿に新しくできた劇場、LUMINE0のオープニング作品として、2016年に発表。また、本作品は会場や会場のスペックに合わせて、作品をフレキシブルに変更していきます。劇場での上演のほかに、リハーサル室など劇場以外の場所で上演予定。

 

 地方都市に住む30歳代の女性の日常をコミカルなタッチで描くこの作品は生と死を主題にした詩的な作品が多い最近のマームとジプシーのなかでは異色作かもしれない。登場人物はもちろん出演する俳優そのままではないが、表題の「あっこのはなし」のあっこがおそらくあっこ役を演じた斎藤章子の実際のニックネームでもあるように齋藤以外も伊野香織、小椋史子ら登場人物は全員本名のまま登場してくる。

 そういうのもいつもの作風とは少し違うが、作品中に斎藤の幼少期からの写真が実際に出てきて、家族や飼っていた犬の写真まで出てくる。主人公のあっこは最後に東京に出て演劇をやることを決めるから実際の斎藤の経験がかなり作品に投影されているのかもしれない。

   ちなみにそんなに演劇をたくさんは見ない妻にこの芝居を見せたら30台以上の独身女性あるあるがたくさん出てきて面白かったと喜んでいた。 通常のマームとジプシーの作品とは感触がかなり違うが、ロロの「いつ高」シリーズのように何らかの形でシリーズ化することがあったらぜひ見たくはある。