シベリア少女鉄道「残酷な神が支配する」(吉祥寺シアター)を観劇。
大阪での初公演の前に出来栄えが知りたくて観劇。そのためここでネタばれするわけにもいかないので、どうしても抽象的な感想にならざるをえないのが心苦しくはあるが、ラストの切れ味はこれまでに上演されたこの劇団の代表作である「耳をすませば」「二十四の瞳」に匹敵する鋭さで、大阪公演を見ようかどうか迷ってる人がいたら、絶対お薦めといえるでしょう。前半はある大学を舞台とする誘拐事件をめぐる捜査陣と犯人側のやりとりがミステリ劇としても緻密なタッチでサスペンスフルに展開していくのですが、事件が解明に向かう過程でもどうしても解けない謎が残り、それが後半に至るやシベ少独特の崩壊感覚のもとに見事に解決*1(?)されていきます。
ミステリファン必見といいたいけれど、それで見に来て怒ったとしても感知しません(笑い)。ミステリファンでは特に「馬鹿ミス」ファンの人に限定でお薦め(笑い)。「残酷な神」は確かに舞台に降臨し、私たちの前にその恐ろしい姿を現してくれました。萩尾望都とは関係ないでしょうね、これは(笑い)。
シベリア少女鉄道について知りたいという人は前回公演のレビュー*2を参考にしてください。
*1:解決はされないが、解消されていくと表現した方が正確かもしれない